少年法の矛盾
Vol.1-8.10-209 少年法の矛盾
2020.08.10
少年法は昭和24年に制定された。
『少年に罰を与える法律ではない。少年は発展途上にあり、立ち直る可能性が大きいので、刑罰を科すより二度と間違いを犯さないように保護・教育すべきだ』という考えから制定されている。
『人格的に未熟な少年には失敗はつきもので、環境を改善することで立ち直る可能性も高い。周囲の大人たちの援助・教育を通じてその失敗の原因や背景をさぐることで、更生させ、再非行を防止しようというのが少年法の基本理念』とある。
その趣旨は十分に理解できる。
しかし、その少年法の適用年齢を18歳未満に引き下げる案が、法制審議会で審議されてきたが、自民党と公明党の実務者協議の結果、見送られることになったという。
何故なんだと言う疑問がわく。
少年法が制定されたのが昭和24年だ。時代は変化しているし今の少年と70年も前の少年とは比較にならないほど成長度合いは違う。
あの、将棋の藤井聡太7段は17歳である。今や、将棋界の話題を独り占めにする活躍である。すでに棋聖のタイトルをものにし、二冠目「王位」をも手にする勢いである。
彼のような天才とは比較できないが、この70年の時代の成長は大人より、むしろ子供の方が早いのではないか。昔のように近所の大人との交わりから世間を少しずつ知っていった時代とは違う。
テレビもそうだが、インタ-ネットからの膨大な情報はむしろ子供の方が早いかもしれない。さらにスマホにとって代わってからは過去との比較すらナンセンスとなった。
選挙投票年齢はすでに20歳から18歳に改められ、令和4年から18歳以上が成人となる。18歳が責任ある年齢になったということだ。
ジイは18歳で社会人の仲間入りをした。大人たちと一緒に仕事をしているのに何故成人と見做されないのか、昔から不思議に思っていた。
いつの間にか20歳になりその疑問も理解しないまま大人になったが、今改めて考えるに、18歳を成人とするなら、少年法の適用年齢は当然18歳未満としなければならない。
その反対論者が法律の専門家集団、「日弁連」や「裁判官」だというのだ。
なるほど、またかと思った。
左傾に染まった裁判官のおかしな判決がいくつもあるが、何かといえば「子供の人権」「更生のチャンスを絶つのか」という意見だ。
18歳を子供扱いするなら、現行法の結婚年齢18歳を20歳に引き上げなければならない。子供が結婚して子供が育児をするのは不自然じゃありませんか。と「日弁連」や「裁判官」に聞いてみたい。
現行法では結婚できる最低年齢が男性は18歳、女性は16歳となっている。男18、女16が結婚して夫婦になった。待望の赤ちゃんができ子供を育てることは法律上可能である。この夫婦を子供と認定するのですか?。
たまたま夫婦で重大刑事事件を起こしてしまった。この夫婦は少年院に送られるのですか。そんな、バカな、ということになる。ご都合主義もいい加減にしていただきたい。
この結婚年齢は18歳に統一されるそうだが、少年法も含めすべて成人は18歳に統一されるべきである。
法務省の保護観察所に40年も勤務された高池俊子氏は現行の少年法が、非行少年の処遇上、現実に合わなくなってきていることを痛感してきたという。
さらに、多くの少年たちは、成人の犯罪者たちから「20歳までは何をやっても許されるぞ」とそそのかされ、あるいは本人たちの甘い考えから、暴力行為や性犯罪を行ったり、オレオレ詐欺に加担して逮捕されている。
彼らは「18歳、19歳なら家庭裁判所に連れて行かれるだけで、刑務所に行くことはない」と言われて、犯罪を繰り返し、いつの間にか20歳になり一度経験した悪の免疫からつい犯罪に手を染め、初めて刑務所行となる。そこで事の重大さに気がついてももう遅い。
と高池氏はその背景を語る。
日弁連や裁判官たちは何をもくろんでいるのか。
先日も書いたが、元日弁連の会長、宇都宮健児氏は日本の国会議事堂前に慰安婦少女像と徴用工像を設置すべきだと主張した人物である。
さらに、①選択的夫婦別姓制度導入を強く求め②教職員に君が代の起立斉唱反対③韓国人徴用工の請求権問題で韓国を支持④死刑制度反対⑤光市母子殺害事件では18歳少年の実名報道に強く反対。した
バリバリの反日革命家である。
日弁連の中身が知れると言うものだ。都知事選に立候補した時は、共産党はもちろん立憲民主党、社会民主党も応援した。みな同じ穴のムジナである。
さらに高池氏は、「例えば14才未満は、例え殺人事件を起こしても刑罰の対象にならないだけでなく、少年法上の「犯罪少年」ともされない。その後は児童相談所に送られるが更生への流れが複雑で抜本的改正の必要性を指摘した。
児童や非行少年をめぐる制度はほかにも多くの問題をはらんでいるが、複雑で一般人には理解されない仕組みになっている。という。
この管轄は法務省であろうと思うが、何せ戦後75年、法律の専門家集団、「日弁連」と「裁判官」が作り上げた複雑怪奇な厚い壁は簡単には壊せそうにはない。
平和な日本というが、中国共産党のように表面に出ないだけに、深層に張り巡らされた共産臭はかなりの難敵である。