コロナ発の社会問題
Vol.1-9.12-242 コロナ発の社会問題
2020.09.12
コロナというウイルスは世界規模でいろんな問題を提供した。
①経済問題 ②人種差別 ③イデオロギー ④行動制限 ⑤医療体制 ⑥マスク問題 等々上げればきりがないほど多岐にわたり、影響を受けなかったものがないほどである。
正体が分からず、かつ命に係るというものの威力というものは凄いものである。改めて実感する。
日本ではというと、感染者数、死亡者数、共に世界と比し少なく抑えたことは事実であり、そのこと自体は喜ぶべきことだ。しかし決して油断はできない。
9月8日時点で全国の倒産件数は500社を超えた。当然だが、これで終わりではない。それこそこのままの状態でいけば経済が受けるダメージは計り知れない。
来月からGo toキャンペーンに東京が入るそうだが、あらゆる手を先手、先手で打たないとこの年末は乗り切るのはかなり厳しい企業が続出するのではないか。
IOCは年末までにオリンピック開催の是非を発表する予定のようだが、万が一中止にでもなれば日本は経済緊急事態宣言でも発し、緊急経済対策が必要となろう。
そこでだ、開催地である日本は相当の覚悟を持って開催できるすべての手当、方法、手段などを国民レベルで盛り上げる必要がある。コロナ下での準備万端を今すぐにでもアピールし、“ オリンピック中止 ”を阻止し、“ 復興オリンピック ” を獲得しなければならない。
このようにいろんな問題を抱える中、中村祐輔・医療研究センタ所長が高齢者に視点をあてた興味深いコラムがあった。
まず、新型コロナウイルス感染症が抑止傾向にあるのは、高齢者の行動自粛であるとして、下記の数字を示した。
<日本全体に占める人口比>
20~30歳の人口は 21%
70歳以上の人口比は 22%
<コロナ感染確認者数>
20~30歳代は 43%
70歳以上は11%(なんと1/4)
高齢者が感染すると死亡率20%と聞いて、外に出ると危ないと外出を自粛した老人が多いということだ。しかし人との接触機会が減ることによる社会問題が起きた。
高齢者の医療機関への受信控えである。
病院は老人のコミュニケーションの場であるかのように老人で溢れ返っていた。それが今は閑散としている。
面白いジョークがある。病院での老人同士の話である。
『あの人、どうしたのかしら?最近見ないわね。どこか具合でも悪いのかしら?』
それが今は、ほとんど、「どうしたのかしら?」状態になっている。
<それによって引き起こされた問題>
①医療機関の経営悪化
②医療のデジタル化の遅れ(持病があってもいかないための対応)
③孤立した状態により認知機能の低下
④運動能力の低下で寝たきりになる
⑤精神的不安から補助が必要となる
ということである。
見過ごしてならないのは、精神的ストレスやそれによって引き起こされる心の病気だということだ。
2025年は団塊の世代が後期高齢者になる。
コロナによって生活ががらりと変わる可能性がある。その変化が接触から隔離された世界に変わるとすればジイの未来は「南無阿弥陀仏」である。