美しい言葉

日本,雑記

Vol.1-9.27-257    美しい言葉
2020.09.27

自分の国の言葉だ、少なくとも美しいと言われる言葉使いをしたい。

文化庁が25日「国語に関する世論調査」を発表した。
驚くことに「今の国語は乱れていないと思う」と答えた人の割合いが30%を超えたとの報道があった。

定期的調査によると

<国語が乱れていると思う人の割合>
平成11年度・・・85.8%
平成26年度・・・73.2%
令和元年度・・・・66.1%

平成11年度の85.8%はまあ妥当な数字のような気がするが、令和になると3人に一人が「乱れていない」と思っていると言うことだ。驚きである。

ジイのように年寄りは保守的なのだろう、なかなか変化に対応しきれない。昔の社会は、大人中心の社会だった。いつの間にか子供・若者中心の世に変わった。

歌の世界でも、ダークダックスやボニージャックスなる大人のグループもあったが、今やAKB48に始まり欅坂46などのハイティーングループが全盛である。男性グループなどはアイドル「嵐」まで、以降のグループの名すら浮かばない。

昔は、大人を見ながら育った。箸の持ち方も、言葉の使い方も大人を注意深く観察しながら覚えたものだ。田舎であれば、今と違い村や町にはそれなりの行事があった。冠婚葬祭も近所で助け合いながら行った。

大人になってくれば、その中に入って恐る恐る大人社会を学んだ。慣れるまではかなり時間がかかったように思うが、その経験が世間を知る勉強のようなもの。その中で大人の言葉を覚えた。今のように学生言葉や、ギャルなどの若者が言葉を先導するなど考えられなかった。

今や、テレビはほとんどが、若者中心の番組編成になった。テレビ番組を見てもニュース関連のワイドショー程度でそれ以外はなかなか見る気がしない。
お陰様というかBS番組が増えたお蔭でいろんなジャンルの番組が楽しめるようになったのは救いである。

そのニュース関連のワイドショーもお笑い系や元アイドルがMCを務めていることが多い。当然言葉へのこだわりはないように見える。さすがNHK、かなり言葉には気をつけていることが伺える。すべて本職がニュースを扱っているということの違いであろう。

民放だが、MCなる人物が、最近特に気になっている言葉を普通に使っているのはに驚いた。

「合いの子」「片目」「つんぼ」「ちんば」などは差別用語として厳しく使用制限するが、「違くない」「違かった」「違くて」という言い方などの言葉を司会者が使っているのである。

誰も指摘しないのが不思議だが、週刊誌ネタから推察するに、さもありなんと納得した。司会者の人気で番組を引っ張っているとの思い上がりか、番組制作側と司会者の力関係が逆転しているのだ。テレビ局が怖気づいて注意さえできないのだろう。

「違くない」と言う言い方がおかしいと思っても何も言わずスルーしてしまう。この言葉がふさわしくない理由は、「違う」が形容詞ではなくて動詞だからだが、全国放送の司会者が堂々と使っているとすれば、「ああ、使っていいんだ」日本語として公認されたと視聴者は勘違いするだろう。

かなり有名でればなおさらである。

「乱れていない」と言う人の意見の中には、「言葉は時代によって変わる」という意見がある。しかし少なくとも司会者と言われる方たちは、言葉を仕事としている職業ではないか。全国に流れることを意識すれば責任として「美しい日本語を伝えよう」という最低限の意識があってほしい。

果たして、今の若者は日本語で手紙を書いたらどんな言葉を使うのだろう。
ちょっと想像できないが、例えばスマホでラインなら「ヤッホー、今日カレシとたぴって3150、明日から仕事ぴえん」こんな調子で一日何十回どころか百回近くの会話をグループでやりとりをしているのだろう。

ジイには理解不能だ。その言葉をメディアがオモシロおかしくテレビを通じてネタにするものだから、余計にエスカレートする。すべての若者がそうだとは言わない。芦田愛菜ちゃんのように多いときは月50冊も読むと言う読書家もいる。

若者が元気なのは決して悪い事ではないが、TVを始め全国放送を担うメディアはもう少し、日本語に責任を持ったらどうか。

何事もそうだが意識してこそ何かが変わると思われるが、その気配は感じられない。国家という意識の希薄化のなせる業だろう。

日本、自分の生まれた国ではないか、富士山のそびえる美しい国、景色も、街も、人の心も、そして “ 言葉も ” 美しいと思ってもらえる国にしたいとは思わなのだろうか。

おいおい、ジイジイ!愚痴はよせと、誰かの声が聞こえる。
そう言えば昨夜「村田英雄」が謳っていた、
「♯ 愚痴はよそお~ぜ からだにわる~い~・・・♭」

いや、愚痴ではない。皆さんが忌避する “ 強い愛国心 ” からである。

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Posted by 秀木石