大和堆、怒りを忘れた日本
Vol.1-11.17-308 大和堆、怒りを忘れた日本
2020.11.17
日本だけが水産資源管理の権利を持つ「大和堆」で、北朝鮮と中国が違法操業をしている。
昨年、北朝鮮の違法操業が、4007隻だったのが、今年は1隻に激減。その代わりに中国漁船が4035隻と急増。これは偶然とは到底思えない。推測だが、中国と北朝鮮で何らかの違法取引、もしくは密なる情報交換による共同作戦で違法操業をおこなっているのではないかと推測する。
9月~10月北朝鮮の公船が出没したことにより、政府は日本漁船側に自粛要請をしたというが、バカも休み休みに言えといいたい。
<そもそも「大和堆」とは>
日本海中部で冷水と暖流の境目に位置する海底山脈。プランクトンが豊富で魚が集まりやすく、スルメイカやカニの好漁場としてしられる。日本のEEZに当たり、日本政府の許可なしに外国船は操業できない。・・・という海域である。
違法操業を拿捕、もしくは退去させるべく実行力をもって退去させるのが本来のやるべきことではないか。我が国に自粛せよとは何たる言いぐさだ。地元漁協が大反発するのも当たり前の話しだ。
今年、秋刀魚が不漁である。これも中国の乱獲による影響がある。
北海道の北方4島のロシアの取り締まりを見てみろといいたい。
領海ギリギリですらロシアは日本漁船に有無を言わせず拿捕。自国の港に連れ込み、多額の保証金を分捕るまで返さない。
北方4島は我が国の島である。不法に占拠し、まるで自分の領土であるかのように、不法操業として取り締まる。そこには不法に占拠した島などと言う後ろめたさなどどこにもない。ロシアのある意味、毅然として対応を見習ったらどうだ。
菅総理の「国民のために働く内閣」が聞いてあきれる。
加藤官房長官の「外国漁船が多数侵入し、違法操業のほか、我が国漁船の安全操業の妨げになっており、極めて問題だ。」今頃そんな発言をして何になる。昨年からの事実である。
「海保や水産庁が情報収集や監視能力を強化する。」という。
何という悠著なこと、そんなことは以前から分かりきったことじゃないか。
拿捕という実行排除をしない限り終わらないことが分かりきっているのに何故、中国に遠慮しなければならないのか。
もし、国連から制裁を受けている北朝鮮に対して、中国漁船が「漁業許可証」なるものを密売によって、買い取っているとしたら、国連安全保障理事会の制裁決議違反にも抵触する。
4000隻は異常である。無法国家の違法を、「遺憾である」などとしたいい加減な言葉で事を処理すべきではない。
17年~18年に違法操業で460億円が失われたと推定される。例えばアメリカであれば、間違いなく損害賠償金を請求しているだろうし、その前にその都度拿捕し、多額の保証金でケリをつけ、国家の利益を毅然として守るだろう。
お国柄もいいが何という日本の緩やかで優しい対応か。国防と言う意味においてもいい加減、毅然とした対応を取らないと、いつまでたっても経済一流、政治は三流。世界に一目置かれる国にはなれないだろう。