軽視される日本

日本 雑記

Vol.1-12.12-333    軽視される日本
2020.12.12

日本は、時にクールジャパンとして世界から評されることがある。その内容はアニメや能・狂言・歌舞伎などの古典芸能、近年ではブームになったヘルシーな和食文化である。それに加え人間性としての勤勉、真面目、都市機能としての交通網と正確な時間、それに世界のどの国よりも安全である治安。

これらに置いて日本は一目置かれる。これで十分じゃないかとも思える。

しかし、独立国家としの存在価値は薄い。
安倍首相の長期政権によって、やっと顔の見える日本になった。安倍総理とトランプ大統領という特別目立つ大統領との親密度の高かったことも日本を極東のリーダーから世界へ格上げしたことは事実である。

また、安倍首相の提唱した「自由で開かれたインド太平洋構想」は現在では世界で共有されるほど大きな成果で、日本のリーダーシップが認められた数少ない功績である。

俗人的ではあるものの、これから日本がリーダーシップをとれる国として認められる矢先であっただけに安倍政権の退陣は大きな損失であった。

何故、国家として認められる存在にならないのだろうか。
車の両輪ではないが、片方が経済だとすれば、もう一方が国防である。国防を米国に委ねる日本は独立国家として本当の意味で認められていないのである。

産経新聞の阿比留氏のコラムを読むと、
※アーミテージ氏が慰安婦問題で日本に譲歩を求めたのも、日本と韓国の慰安婦問題を何も知らないから。
※アメリカ新大統領のバイデン氏も過去に慰安婦問題で譲歩を求めている。さらに、米政府要人の多くは「日本と韓国が戦争をしていない事すら知らない」という。

同盟国の米国ですらこの有様である。
要する日本は深く知る必要のない国、軍備がない国は安心国家と位置づけられ、経済以外注意を払う必要のない国ではないかと思う。

しかし、国防をアメリカに依存する日本を独立国と見なさず、国家として格下とみる。ただ、経済規模において一流である。この現実は認めない訳にはいかない。ということだ。

G7やサミットなどに出席できるのもすべては経済力である。

国際常識において、独立国家として軍隊を有することは当たり前の姿である。世界からみれば、日本はいびつにみえる。独立国家として、立派な軍隊を持った上での世界第二位の経済国家を誇っていれば、世界は日本をもっと重視したであろう。慰安婦問題の真実や日本と韓国が戦争などしていない事実を知らないという無知はない。いかに軽視されているかである。

とはいえ、昭和30年(1955)~昭和48年(1973)の18年間を平均で10%以上の経済成長を続けた事実は当時驚異の目で見られたのである。

昭和54年(1979)ハーバード大学エズラ・F.ヴォーゲル教授の『ジャパン・アズ・ナンバーワン』と言う著書は日本特有の経済・社会制度を再評価しベストセラーになったが、勤勉で真面目な日本人であるからこそ成し遂げたことでもあった。

これはいうまでもなく、国防を米国が担うことで、すべての財源を経済につぎ込めたからである。お陰で面倒を見ていた子会社が親会社を脅かす存在にまで成長した。本来なら、金持ちになったのだから、これからは自衛隊を軍隊にし、国防を自前にしなさいと言ってもいいようなものだが、それをしなかったのは日本の再軍備を恐れたのか、あるいはロシア・中国の脅威は自ら目を光らせたいと思ったのか、両方であろう。

米国も中国とロシアを牽制するには、地理的に近い日本をしっかり味方につけておく必要がある。強固な同盟関係と、かつ自由主義陣営内にしっかり止めて置くことは米国の防衛上も重要なのである。

ソ連が崩壊し、冷戦状態は消えたが、代わって中国の台頭がロシア以上に深刻である。日本列島の存在は以前より増したと言えるかもしれない。

ドイツが慰安婦像を設置した経緯も、慰安婦の事実を知ろうとしない日本軽視から起きた問題である。

先進国で軍隊を持たないのは日本だけである。経済力と軍事力があって初めて国家として一目を置かれるという事実を知るべきである。

日本が戦後、軍事力をそのまま維持することが出来たなら、竹島を占領されることも、北方4島を思いのままにされることもなかったに違いない。ましてや漁船がロシアに拿捕されるというような屈辱を味わうこともなかったであろう。

しっかりした軍事力をもっていれば尖閣諸島周辺をうろうろされることもなかった。

軍事力というと、バカの一つ覚えのように「子供を戦場に送るな」とかすぐに戦争に結びつける反日野党や学術会議メンバー等がいるが、考えてもみよ、強盗が、狙うのは無防備な家か、自宅に頑丈な錠前と監視カメラに赤外線警報装置がある家のどっちを狙うかを考えればわかることである。

ただ、米国も日本の再軍備にはそう簡単に理解を示すことはないであろうが、いずれ国家として本当の意味での独立をする必要がある。

しかし、今日においては、軍隊への昇格は中国やロシア、米国の反対よりも、日本国内の反日派と平和中毒となった国民の反対をどう説得すればいいのか、、、が課題である。改憲一つで混乱の渦中である。結果は火を見るより明らかだ。

今の日本は内なる脅威が最も危険で強固な壁になったといえる。