緊急事態宣言・日本の病理
Vol.2-2.18 401 緊急事態宣言・日本の病理
2021.2.18
ブロガー・藤原かずえ先生がメスをいれた「日本の緊急事態宣言」。その病理が実に分かりやすかった。
~緊急事態宣言の前~
マスメディアの動き、
◆昨年末から今年に変わる年末年始、緊急事態宣言の発出に慎重な政府に対し、制限を受ける側の国民の一部と野党・マスコミ・文化人などが「緊急事態宣言」の発出を強く求めるという逆現象が起きた
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◆テレビワイドショーなどによって「Go to キャンペーン参加者・レストラン会食客・年末年始の帰省客・満員電車の通勤客・初詣の参拝者等々」をターゲットにこれらの行動を強く問題視する世論が醸成される
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◆Go To トラベル、全国で停止判断遅れ、病床ひっ迫に懸念の声(28日共同通信)と、Go To トラベルの停止の遅れが医療を窮地に陥れたという
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◆(停止発表後)Go To トラベル、全国で停止、観光地不安(28日共同通信)と今度は逆に、Go To トラベルの停止が経済を悪化させたという。
(笑えないのは2番目の記事がアップロードされると、一番目の記事が見られないようにした)
(なかなか緊急事態宣言が出されないことにメディアの煽り)
◆同調圧力を受けた国民は、あたかも緊急事態宣言が必要不可欠であり、緊急事態宣言を出さない政府は無能な存在であるかのようにマインドコントロールされていく。
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◆政権は社会の混乱を避けるため、やむを得ず1月7日緊急事態宣言を発出。
~緊急事態宣言の後は~ 手のひらをかえすように
◆緊急事態宣言の影響で・・・不安続々(TBS)
<それまで、全く無視されていた国民の収入減や飲食業の危機報道を一斉に開始>
<コロナ危機より政権批判>
尾木直樹氏の緊急事態宣言における学校休校に対する相反する2つの見解
2021.1.6
◆尾木ママ
『学校の休校で、親は焦りますよね、「私がちゃんと監督しないと、うちの子が落ちこぼれる」という不安からガンガン勉強させる。親子関係は崩れ、子供の逃げ場が亡くなってしまいます』(婦人公論)
(緊急事態宣言で「一斉休校になったこと」で政権批判)
◆尾木ママ
『我が国は緊急事態宣言発出の状況であるにも関わらず全て休園休校にしないというのです。なんて無防備、なんて野蛮。自主休校にせざるを得ない親の気持ち、よくわかります。』(スポニチ)
(今回は緊急事態宣言で「一斉休校にならないこと」で政権批判)
明らかに二枚舌で政権批判を優先、ここに日本社会の大きな病理があると、藤原かずえ氏は指摘する。
藤原氏の指摘は多岐に及んだが、何でも持ち出すワイドショーの「精神論」も愉快だ。
『リーダーの発言が国民を動かして感染を抑える』と言うものだ。
1月7日のTBS「ひるおび」である。
龍崎孝氏:
「奔放にやってる人がたくさんいる。そこを抑制しないと。
片山善博氏:
「奔放な人たちにどういうふうにメッセージを届けるか。これがとっても重要だ。ドイツのメルケルさんのような心に響く演説ができるかどうかだ。そこが日本にはない。
恵俊彰氏:
「のせてくれよ。もっと俺をのせてくれ。がんばるぜ」っていう感じでしょ!国民をのせてよ~。なんかそこがないんだよね。
と「ひるおび」「サンデーモーニング」「モーニングショー」が繰り返し絶賛してきたのがメルケル首相のドイツである。
そのドイツと日本の感染実態である。<2021.2.15日現在>
●ドイツ(人口8,302万人) 感染者 2,342,744人 / 死者65,107人
人口比:感染者 2.8% 死者 0.08%
●日 本(人口12,650万人) 感染者 417,674人 / 死者7,056人
人口比:感染者 0.3% 死者 0.006%
ドイツは日本と比べ
感染者:5.6倍 感染率:9倍 死者:9倍 死者率:13倍
“ 恵・ひるおび軍団 ” よ!上記に示された数字、どこを見習えと言うのだろうか。
メルケルを見習ってドイツ並みに増やせと言うことか?
恵さん、「メルケルさん、日本を見習ってください」と言うべきじゃないの?。
思考停止の日本リベラル人、藤原先生のおっしゃる通り、日本社会の病理こそ緊急事態である。