選挙制度の欠陥

日本,雑記

Vol.2-11.27-683   選挙制度の欠陥
2021.11.27

親しい友人から、“ 党員 ” ってどうなの?という質問を受けた。

自民党の総裁選がある度に、国会議員と党員票の話が話題になった。地方での人気が高かった石破氏、2012年の総裁選では党員票で1位となった。しかし、決選投票で安倍氏に敗れた。

この、総裁選に党員は参加できるのが魅力である。野党であれば今回の立憲の党首選ということになろうか。

ところで入党はどうすればということだが、その条件があった。

まず<入党資格>なるもの
① わが党の綱領、主義、政策等に賛同される方
② 満18歳以上で日本国籍を有する方
③ 他の政党の党籍を持たない方

次に説明されていたのが、

◎ 「入党申込書」に氏名、住所、電話番号などを記入し、党費を添えて、最寄りの支部にお持ちください。
◎ 党費:一般党員 年額4,000円、家族党員 年額2,000円、特別党員 年額20,000円以上
◎ お申込みには、紹介党員が必要です。お知り合いに党員がいない場合、ご地元の支部にご相談ください。
◎ 家族党員として入党するには、同一世帯に同一姓の一般党員1名が必要です
。とある。

上記の入党条件を見る限り、まあ、支援したい党があればほぼ簡単に入れそうである。ましてや党員の紹介があれば簡単に入党できる。

そんな折、以前衆議院選挙に立候補し落選された、橋本琴絵氏が月刊誌に「自民党員になってみて・・・」いろんな制度の欠陥が分かったとした論説文があった。

それによると、
まずは、入党時の問題点だ。

① 入党に「日本国籍を有する方」と謳っておきながら国籍の確認がされない。

つまり国籍の確認なしで入党できるのである。党員になれば、2年後には総裁選の投票権が得られる。国籍の確認がないため、本当に実在する日本人か客観的に断定することができない。それでいいのという疑問だ。

さらに橋本氏は選挙制度についても制度の不備を指摘した。

① 投票時に身分証確認を義務付ける法整備がなされておらず、「なりすまし投票」の横行である。

例としてあげられている。
(2021衆議院選挙)
・北海道函館市・・・12歳の少年が母親の投票用紙を用いて投票し、これを有効票とした事実を認めた。

・名古屋市南区・・・期日前投票をした人物が、投票日にもう一度投票したのに有効票とした事実を公表

その他、入場券を所持せず「なくした」と自己申告し、投票権利者の氏名、住所、生年月日を口頭申告すれば公的身分証の確認をすることなく投票できる。これは公職選挙法が「選挙権の確認」という視点を欠いているために起きている。

と橋本氏は指摘した。

何故、こんなにずさんなの?と思ってしまうが、「善意を前提とした制度」という。日本の慣習として善意が前提にある。人を疑うことをためらう文化が選挙制度に依然として残っているということだろう。

しかし選挙違反はいつまでたっても絶えることが無い。選挙違反はすぐに買収が頭に浮かぶが、投開票のリスクにも触れている。

面白い話がある。旧ソビエト共産党を率いたスターリンの話だ、
「選挙結果とは誰が投票したかではなく、誰が開票したかが重要である。」という秘書の回想である。

◆2014年12月の衆議院選挙では京都市の選挙管理員会が保守党である次世代の党の獲得票を日本共産党の票にすりかえて集計。

◆2017年10月の衆議院選挙では、滋賀県甲賀市の選挙管理員会が保守票を自宅に持ち帰り焼却

数えれば暇がない。

何故、これほどに選挙違反が多いのか。つい最近買収で有罪判決を受けた河井克行被告のような多額の買収金ではなく、実は、投票から開票まで、あらゆる段階で不正が絶えず発生しているという。その一因は重刑ではなく、罰金や執行猶予程度で済まされる刑の軽さにある。と橋本氏はいう。

不法選挙の防止にはまず、「顔写真付き公的身分証による本人確認」を義務化する法改正を訴える。

以上のようなことが、党員になって分かったことのようだ。

党員入党を質問してきたわが友人は、現・アメリカ大統領を「リンカーン」といったウルトラ級のノンポリである。1年後、「日本の総理大臣は?」この質問に、どう答えるか。

「異質環境付加が人体(前頭葉)に及ぼす影響と変化」という人体実験の結果が楽しみである。

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Posted by 秀木石