内村航平引退

オリンピック,スポーツ,世界,日本

Vol.3.01.14-731   内村航平引退
2022.01.14

キングの異名をとった体操日本男子のエース内村航平が現役引退を表明した。

『世界大会に行くと、いかに内村航平が敬意を集めているかがよく分かった。・・・2016年リオデジャネイロ五輪の際は、陸上のウサイン・ボルト、競泳男子のマイケル・フェルプスと同等の扱いを受けた世界の内村が、その輝かしいキャリアに終止符をうった。』と新聞は伝えた。

~ 内村航平この10年の軌跡 ~
2008.11 全日本選手権 - 個人総合優勝
2009.04 全日本選手権 - 個人総合優勝(2連覇)
2009.10 世界選手権  - 個人総合優勝
2010.05 全日本選手権 - 個人総合優勝(3連覇)
2010.10 世界選手権  - 個人総合優勝(2連覇)
2011.04 全日本選手権 - 個人総合優勝(4連覇)
2011.10 世界選手権  - 個人総合優勝(3連覇)
2012.04 全日本選手権 - 個人総合優勝(5連覇)
2012.07 ロンドンオリンピック - 個人総合優勝
2013.05 全日本選手権 - 個人総合優勝(6連覇)
2013.10 世界選手権  - 個人総合優勝(4連覇)
2014.04 全日本選手権 - 個人総合優勝(7連覇)
2014.10 世界選手権  - 個人総合優勝(5連覇)
2015.04 全日本選手権 - 個人総合優勝(8連覇)
2015.10 世界選手権  - 個人総合優勝(6連覇)
2016.04 全日本選手権 - 個人総合優勝(9連覇)
2016.08 リオデジャネイロオリンピック - 個人総合優勝(連覇)
2017.04 全日本選手権 - 個人総合優勝(10連覇)
2018.04 全日本選手権 - 個人3位

これを見ただけで何も語る必要などない。

凄いの一言だ。この実績にはNHK杯10連覇もJAPAN CUPやワールドカップの個人優勝は入っていない。まさにキングの名にふさわしい実績である。

あの優しそうな顔つきのどこにパワーが潜んでいるのであろうか。

「体操史上最高」との賞賛と共に多くのコメントが寄せられた。
◆NBCスポーツ・・・「キング航平」として知られるとし「広く史上最高の選手とみられている」と評した。
◆AP通信・・・「初出場だった2008年北京五輪から10年以上にわたり、優雅さ、正確さ、そして謙虚さのレベルにおいて、男子の体操で比類なき卓越した水準を築き上げた」と絶賛した。
◆2017世界女王モーガン・ハードは「急にどう読めばか分からなくなった」とツイッターに動揺する自分を表現した
◆中国「体壇網」・・・「〝全能王〟が引退。8連覇は誰にも及ばない偉業」と報道。
◆百度・天外居・・・「伝説が終わった。全能GOAT(史上最高選手)が引退」
◆藤田直志・日本体操協会会長・・・一人の偉大なアスリートとして、一人の人間として、内村航平選手のこれまでの生き方、功績に心からの尊敬と感謝の念を表します。との言葉を贈った。
◆体操・白井健三・・・航平さんは『美しい体操』の重要性を日本だけでなく世界中に広めた選手。同じ時代を歩めたこと、体操界の歴史の1ページにともに名を刻めたこと、本当に誇らしく思う。と語った。

ジイは昨年オリンピック開催中止という声が次第に大きくなる中、世間の批判を恐れることなく『できないではなく、どうやったらできるかを皆さんで考えてほしい』と訴えた。

すでに全盛期の力をなくした彼が厳しい批判に晒されることをも覚悟の上で、あえてアスリートの気持ちを代弁した心意気には頭が下がった。

温厚で優しさの象徴のような人柄からは想像もできない人間としての矜持に、アスリートたちは背筋が伸びる思いをしたのではないか。

2020東京オリンピックは開催された。限界を知った内村は「・・・僕が見せられる夢はここまで」と鉄棒だけに賭けた。しかし、惜しくも落下。2021.7.24 内村のオリンピックは終わった。

長きにわたり内なる情熱を赤々と燃やし続けた男、内村航平は永遠に不滅である。

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