9.11 沖縄の危機
Vol.3-9.13-973 9.11 沖縄の危機
2022.09.13
9.11は米同時多発テロが起きた日だ。
沖縄では知事選が行われ、今度こそはと臨んだ保守の佐喜眞氏が6万票の差をつけられ敗れた。玉城デニー氏が2度目の当選を果たした。自民党は相当なショックを受けているはずだ。
この選挙が行わる前、日本沖縄政策研究フォーラム代表・仲村覚氏が月刊誌(WiLL10月号)に寄稿した「問われる保守の力」の中で本土人がなかなか実感できない現地事情を書いている。
「2018年の県知事選で、辺野古反対を含め291の公約を示して当選したが、4年間で『完了』したのはわずか8項目にとどまる。
玉城知事は沖縄県全体の凋落を招いている。沖縄県の一括交付金は7年連続減少、県道や市町村道の建設は遅延、維持管理予算がないため除草すらできない道路も増えている。
さらに、一括交付金の請求ミスも相次ぐ。3月にはハード交付金事業で、補助金を過少申告し、約1億2700万円の欠損を出した。6月には、ソフト交付金事業の手続きミスで、10億円の事業費を請求できなくなった。・・・予算執行の緊張感を欠いている」
と指摘した。確かに、県民に自粛を呼びかけながら自らはバーベキュー、有識者会議には、自らを「ゼレンスキー」と挨拶して、ひんしゅくを買い謝罪するという軽率な行動がたびたびある。
そのいい加減さ、軽さにも頭にくるが、この寄稿の中で仲村氏が危惧する、「台湾危機と沖縄県知事選が決して無関係ではない」。という部分が気になった。
「台湾を統一したい中国にとって在沖米軍は目の上のたんこぶである。じゃまではあるが、人民解放軍が正面から対決して追い出すことはしない。代わりに沖縄の人に頑張ってもらう。つまり、沖縄の世論工作、政治工作によって追い出すことを進めているのだ。
玉城知事の政府との先鋭化は、それに一役買っていることになる。そして中国の切り札が沖縄の人々を先住民化とする『国連勧告』と、琉球は古来、中華民族の一員であるという歴史プロパガンダである。
特に『国連勧告』の危険性に気がついている政治家は極めて少ない。本来なら政府が安全保障問題として扱うべき課題であるが、自民党本部ですら公式な課題として扱っていない。
・・・この勧告が最も危険な理由は、2007.9.13に日本政府も賛成して採択された「先住民族の権利に関する国際連合宣言」にある、この30条では、軍事活動の禁止が謳われ、先住民族の土地または領域では、当該先住民族からの要請、または合意のある場合を除き、軍事活動は行われてはならないとされている。・・・・・
『沖縄の人々が先住民なんて誰も信じるはずがない』と思う方も多いかもしれないが、国内と国外ではその実情は逆である。
・・・一見、大して問題のない要請に聞こえる。しかし、前述したように国連は沖縄の人々を日本に植民地支配されている先住民族と認識しており、玉城知事は先住民の代表としている」
そこで、仲村氏は現在マスコミがつくる世論と中国の沖縄に関する発言を根拠に組み立てたシミュレーションは、笑い話では済まされない内容が書かれている。
この国連勧告に2021.12.6「沖縄の人々を先住民族とする国連勧告の撤回を実現させる沖縄地方議員連盟」が公開質問状を提出したが、玉城知事は「述べる立場にない」と真面なコメントを避けている。
しかし、中国が台湾略奪作戦に踏み切った場合、「国連勧告」を口実に自らの行動を正当化、「沖縄先住民を救うため」として “ 沖縄上陸 ” は荒唐無稽な話ではない。
かつてアメリカがアフリカのある地域に米軍基地を置きたいため、オードリー・ヘップバーンを利用し「原住民の食料危機?を救う」だったと記憶するが、あり得ない話ではない。
中国は周到な準備をしている。
沖縄は本土復帰して50年。今まで南国沖縄をPRするためと思っていた「かりゆし」は、民族衣装をイメージして作られたという。沖縄県知事は必ずや “ かりゆし ” 姿で登場する。本土と違い我々は『先住民である』ということを印象付けるためなのか、と複雑な心境で見るようになった。正直な感想である。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません