永遠に水と油の関係か

世界,日本,雑記

Vol.3-10.11-1001   永遠に水と油の関係か

2022.10.11

日本と韓国、永遠に分かりあえない関係なのであろうか。

文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が破壊した日韓関係を、今年5月に就任した尹錫悦(ユン・ソンニョル)が必死になって修復しようとしているかに見えた。

しかし、就任から5カ月が経過した。表面的には懸命に関係改善に努力しているかのように見えるが、冷静に判断すれば本当にそうだろうかと疑問符をつけなければならない。

就任したのが5月10日である。その月の30日に韓国の海洋調査船が島根県・竹島周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)内で許可なく調査を実施した。

その後、8月18日、外務省は、韓国が不法占拠する竹島北東の日本のEEZ内で、再び韓国の調査船がワイヤのようなものを海中に投入し、海洋調査を実施した疑いがあることを同日確認した。韓国から事前の同意申請はなかった。日本政府の問い合わせに対し、韓国は同水域での調査に問題はないと説明した。

今度は今月9日に、竹島周辺の海上研究を専門とする船舶を「独島ヌリ」が、南東部巨済から竹島周辺に向けて初めて出航した。と韓国の聯合ニュースが報じた。

この船は今年4月に就航した竹島・鬱陵島の専用研究船。同船は41t、水深2千m以上測定可能で20人が乗船可能である。竹島の実行支配を強める動きといって間違いない。

この就任後の動きは、亀裂の入った日韓関係を修復する動きとは逆行している。口で調子のいいことを言いながら、実際は従来にも増して攻撃的である。ここまでやられると本気で日韓の修復を考えているとは思えない。尹大統領は別の思惑があると思って間違いないのではないか。常に明るい表情を見せる尹大統領の隠された戦略を見極めなければならない。

そんな韓国であるが、また嫌なニュースである。
日本を発信している英文サイトJAPAN Forwardが伝えたところによると、世界各地で最近、慰安婦像を新設する動きが活発化している。と報じている。

この7月にドイツ中部ヘッセン州のカッセル大学に設置されたのに次いで、8月には韓国の忠南国立大学に置かれ、米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアでも像の新設をめぐり議論になっているそうだ。

韓国在住のジャーナリスト・吉田賢司氏のリポートがある。

「像の設置を推進する韓国の団体が『少女像』と呼ぶ慰安婦像の数は現在、確認されているものだけで韓国内144体。世界全体では推定177体にのぼる。

だが、韓国内では、像の設置を主導してきた市民団体の元代表、尹美香氏が2年前に、寄付金の私的流用事件を引き起こしたのを契機に風向きが変わった。先の忠南国立大学の像は許可されない中、夜中にゲリラ的に設置されたものの、大学側が撤去を求めるなど像の設置は難しくなってきている。

さらに、旧日本軍が少女たちを強制連行し性奴隷とした歴史的史料は存在しないことを、韓国人の学者や研究者自身が指摘、こうした『偽りの歴史』をもとにした『詐欺行為』をやめるように訴え始めた。

韓国の大手メディアは、これらの動きを黙殺している。それでも、ソウルの日本大使館前で水曜日に行われる『反日デモ』の動員数は減少し、韓国内の慰安婦運動は退潮傾向にある。このため、像設置を推進する韓国の市民団体は欧米諸国での活動にシフト。それが欧米での像新設につながっている」というのだ。

一方、フィラデルフィアのように、慰安婦像の設置には民族・国家間の対立を増長するなどとして反対意見が多く、公聴会などが開かれているようだ。その結果7割以上が設置に反対したという。

このように、結果的には反対者の方が多いように思うが、米国在住の韓国市民グループは執拗である。現地の政治家も、まとまった票につながるとなれば無視はできないということだろう。

ただ、朗報は3年前になるが、韓国人の学者や教授の共著、「反日種族主義」などがベストセラーになり韓国の中にも歴史を正しく理解する人が増えてきたことである。

しかし、海外の慰安婦像増加の動き。韓国政府の関与がなければ、そう簡単に歴史的な建造物は無理であろう。従って韓国政府とはかなり蜜に情報交換が行われているのは間違いないと思われる。

以上もろもろのことを考えると、尹錫悦大統領は本気で日韓の修復は考えていないと言える。口と心中は違うと考えなければならない。尹氏は本来親日ではないといというのは周知の事実である。

今後もアメリカから日本に早期融和への圧力があったとしても、安易な妥協は出来ない。

ボールは韓国にあるのだ。今回の原因は韓国が起こした不当な訴訟だ。

押せば折れるとの過去の悪しき前例から脱却する意味でも、国際関係の原理原則をまず通さなければならない。ここは一歩でも引けば元の木阿弥。すべて訴訟前の姿に戻してからの話である。今回ばかりは最後まで筋を通そうではないか。

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