有機EL VS 液晶
Vol.3-11.3-1024 有機EL VS 液晶
2022.11.03
「有機ELと液晶」と言われても、その原理も仕組みもさっぱりわからない。
液晶は早くからテレビに採用されていたので、ジイなどは、デジタルとアナログの違いじゃね~か~、程度の頓珍漢な理解で現在に至る、至ってアナログな人間である。
その液晶と有機EL、最近発売された「iPhone」などのスマホが有機EL画面に移行したという話を聞いた。
どこが違うのっていう程度に思っていたら
「有機ELを使った豪華な画面を持つ機種だ」との宣伝文句だ。
そんなに違うもんなの?と思ったが、液晶と違って、「黒色」の表現が鮮明に出せるという。その分メリハリが効いて画面がシャープに見える。その違いは、液晶はバックライトを必要とするが、有機ELは電気を通せばそのものが光るというシンプルさ、色の違いは鮮明に出るようだ。ただ、量産化できず価格が高いというのが難点。
そういえば “ 豪華な画面 ” と宣伝文句で強調している。
特にテレビ、「有機ELテレビは、有機ELの自発光する特性を活かし、液晶テレビに必要なバックライトも不要になり、圧倒的な薄さを実現しています。薄型テレビといっても、液晶テレビでは数センチはありますが、有機ELテレビでは数ミリ単位の薄さとなり得るのです」と説明がある。
もう少し違いを見てみると
<有機ELの原理>
◆ 有機ELの名前の由来は、「Electro Luminesxent(エレクトロルミネッセンス)」の略。名前の通り「電気を流すと発光するもの」がこのELとなる
<有機ELの発光のしくみ>
①有機ELに電圧をかけるとパワーがたまる
②パワーはずっと持っておけないので放出する
③放出するときに、電気ではなく光を出す
有機ELは物質自体がそれぞれが電気を流すことで勝手に光るわけだが、それぞれの材料の違いによって発光する色が違うということだ。
<有機ELが優れた6つのポイント>
1. 薄くできる
2. 黒が美しい
3. 画面の応答速度が良い
4. 画面を曲げられる
5. 常時表示できる
6. 省電力になる
いいことづくめではないか。当然である。後発にできたものが先発の商品より劣るのであれば開発の意味がないし、売れるはずもない。日進月歩は当然だが価格面ではまだまだ液晶よりも高い。
しかし、日常使っている中で特別に液晶が劣るわけではない。黒の表示がハッキリ出るところでの優劣はあっても静止画像で見ている限りほとんど変わらないという。今後、テレビなど動画などには有機ELに置き換わっていくのではないか。
ただ、液晶並みの価格には時間がかかる。したがって大画面TVになると相当価格が跳ね上がるようだ。液晶を凌駕するまでにはならないだろう。
すでに、スマホ市場では有機ELに入れ替わりつつある。今後、新機種の登場によりスマホは “ 有機EL時代 ” に入り液晶に別れを告げる。
業界は大変である。昔、ベータかVHSか?などとの市場競争を思い出す。同時開発で競った当時と状況が違い比較にならないが、技術開発の戦いはいつも熾烈である。有機ELの登場はあらゆるものに応用され、進化した商品が出てくるのではないか。
液晶で勝負してきたシャープやジャパンディスプレイ(JDI)などは大変である。今後の対応に苦慮している。ただ、動画部分を除けばそんなに引けをとるわけではない。価格を押さえ画質をそれほど要求されないような省エネ商品を開発するなど、液晶の利点を生かした商品開発があっていいのではないかと思うが。使い方を含め、あっと驚くような商品開発も企業の努力である。シャープもJDIも頑張ってほしい。
日進月歩、人間の知恵には驚くばかりだ。当時ガラケーは最新の携帯だった。それが20年そこそこで折りたたんでポケットにしまえるなんて想像もしなかった。後はもう少し軽くなってほしいと贅沢な願を持つ。
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