国会議員の品格
Vol.1-6.17-155 国会議員の品格
2020.06.17
山本太郎なる人物をみて初めて、国会議員の品格を考えた。
国会議員になるために特別な資格や学歴、経歴は不要。
しかし条件はある。犯罪者でないこと。
衆議院議員の条件は日本国民で満25歳以上であること、参議院議員も同様日本国民で満30歳以上であること。とある。
ここには品格という文字はない。田中角栄氏のように小学校卒業でOKである。
彼は、政治家になる前から政治的発言が目立っていたが、その後政治家に転身。反原発や反TPPを主張、参議院議員に当選する前からそのような政治的活動に積極的に参加していた。支持者には反原発派が多く、自身の姉も脱原発運動をしていた。とある。
2011年から政治活動が活発になる。
※ 2011年4月、福島原発災害に奮起し、反原発運動を開始。
※ 2012年12月1日、第46回衆議院議員総選挙へ東京8区から無所属(日本未来の党・社会民主党支持)で出馬落選。
※ 2013年7月21日の第23回参議院議員通常選挙では東京都選挙区から無所属で出馬、666,684票を獲得し4位で初当選した
※ 2019年4月10日、夏の参議院議員選挙に向けて同月下旬に自由党を離党する一方、新たに政治団体「れいわ新選組」を設立
※ 2019年7月、第25回参議院議員通常選挙に比例区より出馬、落選。しかし「れいわ新選組」の得票率が4.6%であったことから、政党要件を満たした「れいわ新選組」の党代表となる。
※ 2020年6月15日、東京都知事選に出馬を表明。
という政治活動だが、何かにつけ問題行動が目に付く。
2008年7月20日放送の読売テレビ『たかじんのそこまで言って委員会』で「竹島は韓国にあげたらよい」と発言し、ネット上で批判が集中したため同日ブログで謝罪している。
素直に謝罪していることは良しとしなければならない。
2013年10月31日、園遊会において、明仁天皇に書簡を直接手交した。
この時は映像に流れたのでジイも知っているが、「このバカヤロー」と叫んだ記憶がある。
これ以来、この軽率男を信用しなくなった。
宮内庁、山本信一郎次長は同年11月5日の定例記者会見で、
「園遊会の招待者には、陛下のお近くで写真撮影をしないなどの注意事項を示していた。園遊会は各界で活躍された方を招いて、ご苦労をねぎらう場所。常識的に判断されるべき問題。」
とし、参議院議長の山崎正昭から厳重注意と皇室行事への参加を任期中の間は認めない処分が、言い渡された。
常識人ならだれでもわかることだが、高崎経済大学教授の八木秀次は「明らかな政治利用だ。天皇陛下の政治的中立ということをまったく理解していない。国会議員としての資質が問われる」と述べている。まあ、常識的な指摘だが、この男は日本という国を理解していない。
そんな男が国会議員になることは許されない。と思うが国民が選んだのである。
2015年9月、参議院本会議の安全保障関連法の採決で、数珠を持ち喪服を着用した上で投票を行い、安倍晋三総理らに焼香するしぐさを行った。このことに関して、9月25日、山崎正昭参院議長から上記の「天皇に対する書簡手渡し」の件も含めて、「次は容赦しない。議員バッジを外すことになるかもしれない」と、山本に対して『国会法による除名』の可能性も含ませた厳しい警告が行われた。
山本氏は「民主主義の破壊に対する自分なりの表現だったが、正しい振る舞いではなかった」などと陳謝したという。
この事件に対し、山本氏に対する賛否の声がネット上に数多く寄せられ、山本氏を除名処分にすべきだとするキャンペーンがスタート。
すんなり除名処分にでもなると思いきや、多くの支持者もいるもんだ、ネット上では賛否半々というから、世の中どうなってんの?て感じだ。
2017年3月2日の参議院予算委員会で、森友学園問題について、安倍晋三に対し妻の安倍昭恵氏をロッキード事件と掛けてアッキード事件と皮肉る発言をし、安倍首相から「その言い方は限度を超えている。人の名誉を傷つけるために委員会を活用することは、極めて不愉快だ」と抗議を受けている。
まあ、いろんな問題を起しているが、指摘されれば一応謝罪はする。
何しろ何かしないと埋没することを恐れているのかその言動は、いつも挑戦的だ。
反原発、反TTP、国民受けのするパフォーマンスをワンフレーズに大きな声で睨みつけながら話す仕草は、超小型のヒットラーの如く、扇情的である。
今回の都知事選出馬宣言も、身を乗り出し、すでに選挙戦さながらの身振り、手振りで、決して綺麗な言葉づかいとは言えない言い方で、記者団を前に一席ぶつと言う感じである。
何度失敗をしようが、注意されようが決してへこたれない。少々突飛な行動も考えているのか考えていないのかわからないような常識はずれの行動をなんのてらいもなく、やってしまう。まるで、舞台の上で「政治家・山本太郎物語」を演じているかの如くである。
恥も外聞もない。こんな人間見たことない。
この人間の本質は、まるで有り余るエネルギーを発散する場所に困っている成長期の獰猛なヒグマのごとき人間である。
タレントも鳴かず飛ばず、3.11の時に原発事故から、「そうだ、政治だ!」と目覚めたのではないか。
政治であれば、いついかなる時でも街頭演説で、思いの丈ををまるで演じるかのように言いたい放題エネルギーを発散できる。テレビ会見、記者会見、討論会、何であれいつでもどこでも言いたい放題発散できる。犯罪さえ起さなければ何だっていいんだ。この世界こそ、俺がいきる世界だと、確信したのではないか。
自民党であれば、つぶされるが、革新系であれば何も怖くない。国民側に立った発言であれば言いたい放題できる。責任政党でなく発言は言うだけで済むなんという良い世界だ。ということだ。
そんな人間にとってコロナ自粛は「うつ病」寸前の耐え難い期間だったであろう。
今回の都知事選も、宇都宮健児氏の出馬で、共産党や、立憲民主は山本太郎氏の応援を期待していた。
それを断っての出馬である。失うものは何もない山本氏にとって、都知事選は待ってました言わんばかりのチャンスである。選挙カーで大声を張り上げられる本人にとっては打ってつけの晴れ舞台。
立憲党首・枝野氏に請われても効き目はなかった。
今回の都知事選の公約である。
1、新型コロナ対策として、都民に一律10万円給付。
2、全事業者に100万円給付。
3、大学、専門学校などの授業料免除。
4、東京オリンピック・パラリンピックの中止。
を公約に掲げた。
本人は当選するとは端から思っていないとジイは思う。
大勢の大衆の前で派手なパフォーマンスができることだけが彼の生きがいなのである。
選挙カーで、ネットで、言論の場で好き放題暴れることが目的だ。
次回の総選挙まで忘れられないようにするために、このビッグエベントで「山本太郎ここにあり」を印象づけるかが彼の戦略である。
そのチャンスを見逃すはずがない。
立憲も今回は袖にされたものの、この選挙で存在感を示されれば、無視するわけにはいかない。
落ち目の立憲にとって見限られた人間も無視できず、何とか利用したい素材としなければならないところに悲しい現実を抱えている。
万が一にも、宇都宮健児氏より得票したなら立場は逆になるかもしれない。
見どころの多い都知事選となる。
この品格あふれる「山本太郎氏」を応援する品格者がどれほどいるのだろうか。
麻生太郎財務大臣が日本人の民度の高さを強調したばかりだ。
選挙結果にも興味あるが、このハチャメチャな人間の言動・行動も見ものである。