尖閣諸島100日の危機
Vol.1-7.23-191 尖閣諸島100日の危機
2020.07.23
NHKが今年になって2度目になるだろうか、尖閣ニュースは。
中国海警局の船が連続100日間、尖閣諸島水域を航行したと、夜7時のニュースで伝えた。
尖閣諸島については中国海警局の船が、日本漁船を追尾するという違法行為を行ったことがあった。
驚くことなかれ、その当日のニュースで中国の報道官は「我が国の領域に進入した」とまるで尖閣諸島が中国の島であるかのように堂々と世界に向けて発言したのである。
このとんでもない豪胆な暴言にも日本は静かであった。
ギャグではないが『どういうこと、、、』と言いたくなるような日本の沈黙である。
さすがのNHKも100日連続となれば、国営放送として無視できない回数という事なのだろう。いつもと違いかなり時間をとって報道した。
NHKの報道は、ジイの記憶中には、日本漁船追尾と今回の100日と、2回しかない。NHK7時にニュースだけは見るようにしているが、尖閣報道はあまりにも少ない。
他局もほとんど尖閣諸島周辺海域に対しての中国の異常な動きに対して報道することはほとんどないと言っていい。
国民の関心が低いとする報道コメントがあるが、マスコミが意図して流さないことを自己反省した方がいいのではないか。報道しない自由によって国民の多くはテレビによる洗脳の中にいる。
新型コロナウイルス情報は、朝から晩までどこかのチャンネンルでは報道している。それも6か月連続である。
これでは、国民も関心を持たざるを得ない。人間の命に関することなので重要ではあるが、まさしくそういうことである。
テレビや新聞がどの程度の頻度で放送や、記事として取り上げるかによって国民の関心は自然に高まるのである。
若者は新聞離れで、ネット情報が主、関心がなければ当然見ない。
中高年や老人は、テレビ、新聞、ネットとなろうが、テレビも新聞もほとんど報道しない。
中国が、尖閣は我が国の領土と報道官が世界に向けて発言しているのである。普通なら大事件ではないか。「九州は我が国の領土だ」とプレスで堂々と発表したらどうだろう。少しは国民も目が覚めるかもしれないが、人が住んでいない尖閣である。テレビも新聞も報道しないとすれば、当然国民の関心はうすいはずである。
どうすればいいのか。
東海大学・山田吉彦教授は、「船だまりの設置」「海洋調査の実施」「尖閣での共同訓練」などを提案する。要するに実効支配を相手に見せつけなくてはならない
そんなことをすると反日議員が「相手を刺激する」などと騒ぐが、中国の横暴をどう考えているのか聞きたいものだ。
相手は100日間、国家主権は我が国にありと既成事実を積み重ねているのである。山田吉彦教授によれば、香港の国家安全法は、香港における民主化阻止だけでなく、アジアにおける海洋支配を通じ、一帯一路による「中華思想」の完成への布石だという。中国戦略は100年先を見越してほんの一歩なのである。中国、恐るべしだ。
マスコミのほとんどが左傾の日本、中国、韓国に軸足をおくコメンテーターがわんさといる。
有り難いのはアメリカ議会だ。
尖閣諸島への中国の領有権を明確に否定し、中国艦艇の日本側領海への侵入に制裁を科す政策を超党派の法案で宣言したそうだ。
昨年上院に提出された外交委員会の法案の骨子だ。
◆中国は東シナ海では日本が施政権を保持する尖閣諸島への領有権を主張して、軍事がらみの侵略的な侵入を続けているが、米国としてはこの中国の動きを東シナ海の平和と安定を崩す無法な行動として反対する。
◆米国は尖閣に対する中国の主権、領有権の主張を認めない。米国政府は中国の尖閣主権に同調する国や組織に反対し、尖閣を中国領とする地図なども認めない。米国政府の『他国の領有権紛争には立場をとらない』という伝統的な慣行はこの場合、放棄する。
ここまで言ってくれているのである。
チャンスである。日本がもっと敏感に動かなくてどうする。ということだ。
いつになったら「平和ボケ」から目が覚めるのであろうか。
各、マスコミはもっとこのアメリカの動きや、中国が本気で尖閣を奪いに来ている現実を連日報道してほしいものだ。
山田教授は、「わが国は、海洋を守らなければ、国家が存続できないということを認識し、海洋を基軸におき外交・防衛・経済環境など一元化し運用する独立機関を創設すべきである」と提言する。
その通りだろう。
この平和ボケの荒療治には、新生・民主党(立憲・国民合併したと想定)に政権を譲ることである。
新生・民主党は<米軍を日本から追い出す>。その時に初めて日本の防衛意識が覚醒するのである。
現実を認識した時、<憲法改正が喫緊の課題>となり、<自衛隊を軍隊に格上げ>しなければ日本が無くなるかもしれないという現実を目の当たりにする。当然、<防衛費の倍増>も全会一致の賛成で、即座に解決する。
めでたし、めでたし、、、それまで、日本が持つかの議論が必要ではあるが。