豪 VS 中国

世界,日本,雑記

Vol.1-9.4-234   豪 VS 中国
2020.09.4

豪州と中国との対立が激しさを増している。

新型コロナウイルスに関しオーストラリアの下記発言に端を発した対立、しばらくは収まる気配はない。

「新型コロナウイルスの発生源である中国で、流行などの経緯について独立調査が必要だ」と主張したことを契機に対中関係が悪化した。

この発言のみで怒り狂うのだから、探られて困る問題があると公言しているようなものだが、早速反応した中国。豪州にとって中国は最大の輸入国、強く出ても勝てると読んだ上での即応だった。

世界がイジメと表現した制裁の内容だ、

(1)大麦・牛肉の輸入を一部停止。
(2)大麦に追加関税
(3)ワインの反ダンピング、反補助金調査開始
(4)国人に豪への渡航自粛を勧告

と矢継ぎ早に制裁を科してきた。

中国のやり方は直線的でしかも早い。共産党独裁政権のなせる業である。自由民主主義社会ではこうはいかない。
先ず議会にかけて、、、となる。

面白いのは、中止の理由である。
(1)大麦に有害物質が混入していた
(2)牛肉に使用禁止の抗生物質「クロラムフェニコール」が検出された。
(3)ワインに反ダンピングの可能性あり調査必要。

石平氏の「中国五千年の虚言史」を読んだばかりなので、すべてニセ情報、でっち上げたものだとすぐ分かって笑ってしまった。わかっても平気なのが中国。勝てればいいのだ。

今まで輸入してきて何の問題もないものが急に薬物が発見されること自体がおかしい。そんな理不尽であってもお構いなしである。あくまでも国家の利益になることは即実行に移せるのが共産党独裁であり、中国たる所以だ。

オーストラリアも遅ればせながら、中国を対象としているわけではないとしながらも徐々に対策を打ち出している。

(1)<法律の改定>
(地方自治体などが結んだ外国との協定を想定)
「他国との外交関係に悪影響を及ぼす。政府の外交政策と矛盾する」と判断した場合。破棄することが出来る。
(※ ビクトリア州が単独で交わした一帯一路の危険性排除を念頭においている)

(2)外国人や外国団体からの政治献金を禁止。
(※ 野党議員が中国から資金援助をうけていたことが判明した)

(3)海外企業による投資審査を厳格化。
(※ 今回、日本のキリンホールディングスが豪州子会社を中国に売却する案件も破棄された)

(4)「孔子学院」に関する協定の見直し。
(※ 中国のプロパガンダの匂いがする孔子学院の危険排除のため)

と、まあ、かなり本気である。

オーストラリアにとって中国は最大の貿易相手国であり、経済面での結び付きは強い。その中で打ち出した対抗策は相当の危機感を抱いていると言うことだ。

少し前、オーストラリアで発売された「Silent invasion」という本が話題になった。今年、翻訳本が日本で「目に見えぬ侵略・中国のオーストラリア支配計画」という邦題で発売された。中国問題もあって、またたく間にベストセラーになった。

この本も影響しているのではないかと推測する。
内容は、オーストラリアを北京でコントロールできるという壮大なものだ。

例えば、華僑を使ってオーストラリア国民全体を親中的にし、北京でコントロールしやすいように社会を変えていく。

中国恐るべしで、華僑は世界に約6,000万人程度いる。孔子学院もそうだが、すでに世界158の国と地域に535カ所の孔子学院が設置されている。ちなみにオーストラリアの大学13校に設置されている。

手段は多様だ。実際にあった事例は、中国女子大学生を使ったハニートラップにて米軍士官が機密情報を渡した。という事例がある。

日本の方が心配だ。
メディアを中心に親中派が多い。全国紙2紙、地方紙のほとんどが反日親中派だ。政治家も保守といわれる自民党ですら、重鎮二階氏をはじめ親中派は多い。

最近、百田尚樹ツイッターで中国バトルを繰り広げた橋本徹氏も親中である。日本国内事情はかなり危険で、中国にとってくみやすし条件がそろっている。

オーストラリアは最近盛んに日本を始め自由主義陣営との結束に動いている。
日本はこのチャンスを逃すべきではない。

世界地図が新たな勢力図で塗り替えられようとしている激動期である。問題の重要性はコロナより深刻であるとジイは思うが、その危機感が一向に発信されない。

対応に苦慮し、世界動向とアメリカ大統領選が決するまで、国民の目をコロナ問題に釘付けしにしようという作戦なのかもしれない。

いつになったら本気になるのか。遅きに失っする事なきを祈るばかりだ。

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