日本人衝撃のヘイトクライム被害

日本,雑記

Vol.1-11.12-303   日本人衝撃のヘイトクライム被害
2020.11.12

アジア人に向けられたヘイトクライム。ついに日本人被害者が出た。

アメリカ大統領選でさらに過激になったヘイトクライム。
黒人に向けられた人種差別の反動とでもいおうか、黒人の怒りは「中国武漢ウイルス」に黒人差別の原因があるかのように、アジア人に向けられたヘイトの被害に日本人が巻き添えとなった。

1ヶ月以上も前の事件であるが、私は今日この事件をラジオ知った。

事件の顛末である(ネット情報)。
『米ニューヨーク市で活躍する有名なジャズピアニスト、海野雅威(うんのただたか)さん(40)が9月末に市内で集団暴行を受け、右肩骨折など大けがを負った。クラウドファンディングで約9万ドル(約950万円)の寄付が集まったが、再びステージに立てる見通しは立っていないという。

 5日に取材に応じた海野さんやニューヨーク市警によると、事件があったのは9月27日午後7時半ごろ。仕事を終えて自宅近くの地下鉄駅で降りたところ、改札にいた10代とみられる少年から突然、殴りかかられた。

駅構外に逃げた後も追いかけられ、少年少女8人ほどから暴行を受けた。「チャイニーズ」と話す声を聞いたという。容疑者の逮捕には至っていない。

 海野さんは事件後、目撃者が呼んだ救急車で近くの病院に運ばれ、右肩の骨折や全身の打撲と診断を受けた。命に別条はないが、全治は未定で、1ヶ月以上たったいまも痛みがひかない状態という。

6月に長男がうまれたばかりだが、抱きかかえることもできない。今後、活動を再開できるかもわからないという。

ただ、音楽仲間がネット上で寄付を呼びかけるとソーシャルメディアで拡散され、1日余りで米国内外のファンら1700人以上から支援が寄せられた。

海野さんは「精神的、肉体的なダメージが大きく家から出られないが、みなさんの愛を感じた。コロナ禍で音楽業界全体の今後もわからない状態だが、私には音楽しかできない。いつの日か、みなさんにお礼ができたらと思う」と話した』

事件を知った経緯は、たまたまつけたラジオからだが、事件は9月27日の発生ということはすでに1ヶ月以上前だ。そんなニュースが日本で流れた記憶がない。

アメリカでも大きくニュースで取り扱われることはなかったのではないか。海野雅威氏のインタビューからは、巨大国家アメリカの闇の部分を垣間見る思いだ。

海野氏は中国人と間違えられたのであろう。トランプ大統領が「中国武漢ウイルス」と言って、アメリカが苦しんでいるのはコロナが原因だとの発言からアメリカ人が苦しんでいるのは中国のせい=アジア人に向けられた憎悪だ。

例の黒人が警察官に殺された事件で、黒人の間にはストレスがたまりにたまっている。そのはけ口としてコロナを持ち込んだアジア系に向けられたと思われる。

海野氏は地下鉄から脱出し、助けを求めたが、誰一人助けてくれなかった。まるで関わりたくないと言う態度がみえみえで見て見ぬふりには絶望的になりつつも、スパニッシュ系の人間が警察に電話をしてやっと暴行者は逃げ去った。

警察も、ヘイトクライムでないと断定し、到着も遅く、救急車手配もぞんざいであったという。ところが、友人たちがクラウドファンディングを立ち上げてくれた関係から、多くの取材を受ける結果になり徐々に世間が騒ぐようになってから急に警察が本気で動くようになったという。

さらに、地元の政治家などからは、憎悪に起因する犯罪として非難する声も上がり事件はやっと注目され出した。

友人たちの動きがなければ、ダダの暴行事件として闇に葬られるとこだったと、まさに映画で見る警察の実態を物語るような動きにショックを隠しけれないと言う感じだった。

1か月経っても痛みは引かず、将来に不安を感じる海野さん。

ケガの痛みだけではない。取材を受けた内容が都合よく編集されて報道されるストレスも抱えている。

例えば、今回の事件の発端となった。コロナウイルスも「中国武漢ウイルス」のせいだとか、「何故、大阪なおみは黒人が起こしたこの事件に声を上げない」などの、自分が発した言葉でもないのに、あるいはこの事件とは関係ない事まで、関係づけして報じられることにいらだちを感じると言う。

アメリカで暮らすと言うことは、アメリカを受け入れて尚、アメリカナイズされない自分を保つことの難しさを知る思いである。

この事件が、何故その日に日本に報道されなかったのか。人種差別と関連づけされ初めてニュースソースとしての価値を得たと言うことだろう。

インタビューの合間に何度か海野さんのジャズが流れたが、ジイの好きなトリオ演奏で、ピアノタッチはビルエバンスとトリスターノを足して割ったような印象だった。

1ヶ月以上たつのに痛みは取れず、今も痛み止めを打つ日々だという。
果たして復活できるのか。ブルーノートで元気な姿を見られる日がくることを祈りたい。

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Posted by 秀木石