老 化

日本,雑記

Vol.2-3.12-423    老 化 
2021.3.12

先日、ぎっくり腰をやってしまった。

特別何かを持ち上げたり、極端な動きをしたわけでなない。敢えて言えば、久しぶりに部屋の掃除をしたくらいだ。

急に痛み出した腰、腰には違いないが骨盤の上あたり、前かがみは当然できない。動くたびに激痛、しばらく休んでから深呼吸、気合を入れ慎重に立ち上がった。腰を曲げずにまっすぐな正しい姿勢で歩けば何とか大丈夫かと少々安心した。

くしゃみもダメだ、トイレに座るのも一苦労、右手では拭けず、左手で何とか処理。中腰ができない。椅子に腰かけ片足を膝に持ち上げ靴下をはく、下半身の衣類が何とも不便なことだ。

幸い仕事は自分の都合で少々の自由がきく。
今日一日は横になってと休むことにした。
2、3日ブラブラしていたら、何とか少々歩けるようになったが、自分の中ではどうも後期高齢者の姿だ。ああはなりたくないという姿が正に今の自分かと思うと切腹したい気分だ。

こうなりたくないと思い普段から気を付けていたはずだ。

朝、目が覚めると、まず布団の中で準備体操をする
①首を横に左右に動かす。ほぼ7、80回
②頭の後ろに手を組んで少し首を持ち上げ、ぐるぐる首の柔軟体操
③ほぐれたところで、腹筋をできる回数までほぼ30回
④手首をぶらぶらして、その後、右手首を左手で曲げ伸ばし、次に左手で右手首の曲げ伸ばし
⑤握力をそれぞれハンドグリップで20回以上辛くなるまで
⑥アームバーを20~25回
⑦揃えた両足を曲げ左右に倒す運動50回以上
⑧同じ姿勢で片足を交互に内側へ倒す運動を50回以上
⑨うつぶせになり背筋を20回以上
これだけやって、やおらベッドから出る。

それでも昔のように、シャッ、シャッ、シャッ、とは歩けない。

冬場はそれからベランダに出て乾布摩擦を行う。今はその時期になるが、最近はもうそれほど寒く無ないのでゾクッとすることもない。
お蔭で年末年始からこの冬は風邪を引くこともなく過ごしている。

その後部屋に戻って、
⑩足踏みを40回ほど
⑪アキレスけんを伸ばすストレッチ片足10回ずつ
⑫イチロー柔軟を少々やって
朝の体操を終了するのを日課としている。
が、ギックリ腰後は何一つできないでほぼ1週間が過ぎた。

歩く姿はいかにも老人風になった。この時ばかりはいつもと違い老人を意識した。
10日も過ぎ、やっと95%回復した。何とか朝の運動ができるようになって2日目だ。その時、はたと思った。回復が遅くなったのと、歩く歩幅が狭くなっていることに気づいた。

ああ~そうか。老化は確実に進んでいることを実感する。それは、何かケガをしたり、病気になったり、身体の異変後は回復しても全快しないことだと気が付いた。ほんの少し、後退した全快なのだと。そうやって老化は少しずつ進んでいくのだ。

高齢になってベッド生活を余儀なくされれば、まず歩けなくなる。とはよく聞く話だ。

老人になれば、無理をせず、日々の運動を心掛け、ケガをしないということが何より大事だとつくづく思った次第だ。そうは言っても、何もしないのに足首が痛くなったりする。肉体の衰えはどうしようもなく忍び寄る。

そう言えばトイレに行くたびによく思い出すある老人の話だ。
40年も前、まだ若かりし頃、営業で外を回っていた時のある老人男性の言葉が忘れられない。その男性は尿の病気だった。

男性 :
「あのね、子供が勢いよく立小便しているのを見るとうらやましくて仕方ないんだよ」

若かりし頃のジイ :
「えっ、どうしてなんですか?」と尋ねた。

男性 :
「私はトイレにいっても、ほんの少しずつしか出ないんだよ、出し切るまで時間がかかる。これはつらいもんだよ」とおっしゃった。

その言葉と表情を未だに忘れることができない。
若い頃は、すぐに回復するし、疲れ知らずの日々を過ごしてきた。この年になって、ようやくわかるようになった。今では元気に出るオシッコにさえ感謝だ。

健康が何よりと実感を込めて言えるトシになってしまった。病床で死にたくはない。できれば、元気で死にたい。そのために体操も仕事も歩くことも心掛けている。

ある日突然、綺麗な天使が耳もとで『は~い、生存の時限がまいりました』とささやく、手のひらを両手で包み鳥のように空高く飛んで行く、そんな夢を見ながらいければ最高である。アーメン。

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Posted by 秀木石