自由陣営の砦・台湾
Vol.2-6.14-517 自由陣営の砦・台湾
2021.6.14
ドイツからワクチン購入が決まっていた台湾。中国の圧力で輸入が中断されてしまった。
この、命に関わるワクチンでさえ躊躇なく邪魔をする中国共産党。まさしく「極悪非道」この世に生きる人間の仕業とは思えない。こんなことを平気でやる中国に、金の為ならすり寄る国がいる。背に腹は代えられないということだろう。
幸い、日本はファイザーとモデルナのワクチンで国民の摂取は何とか賄える。アストラゼネカのワクチンは予備的に調達した。その内の124万回を台湾に送ろうと即決断した。その速さは大いに賞賛されていいのではないか。
早速台湾の蔡総統はメディアを通じて感謝を表明した。
驚いたことに今回は新聞2ページにわたって全面広告で感謝を表明した。
いつも韓国のこの親日パフォーマンスには驚くばかりである。
私たちは2011年の東日本大震災にいただいた台湾からの義捐金を決して忘れてはならない。人口23百万の小さな国が、第一位のアメリカとほぼ同額の30億円である。人口比からすれば破格といっていい。
アメリカの人口が329百万人に対し、23百万人。人口比で言えば14倍に相当する420億円になる。中国は人口比でいえば2億円にも満たない。この差をみれば歴然である。
その台湾を日本は見放した過去がある。
今こそ、その恩に応える時がきたのである。台湾有事は他人事ではない。
日本は日清戦争に勝利した後、五十年間、台湾を統治してきた。植民地支配と言う人もいるが、日本が台湾で行ったことは植民地支配ではない。でなければ今なお80歳以上の台湾人が熱烈なる親日であるはずがない。
当時、日本は台湾総督府を置いて、鉄道を全島に敷き、新たな道を拓き、城壁を取り崩して街の衛生環境を整え、産業を興していった。
明治・大正・昭和と、欧米列強がアジア諸国に乗り出してきた時代、台湾も豊かになってもらう必要があった。そして大東亜戦争に突入、台湾の人たちは「日本人として」終戦を迎えたのである。
ある識者は、台湾有事は、日本の有事であるという。まさにその通りだ。
考えて見れば、日本の周辺、中国、ロシア、北朝鮮、韓国、皆反日国家である。唯一台湾のみが親日。この台湾が中国にとられてしまったら、日本は孤立状態になる。
さらに、中国は日本の尖閣を狙っている。
日本の最西端の島に立てば、晴れた日には台湾が見える。その台湾が中国になってしまったら。そう思っただけでも恐ろしい。台湾有事は日本有事なのである。
今、台湾海峡が安心して航行できるのは、かなり台湾の努力によって維持されている。それがなければ中東やヨーロッパからの輸入は劇的に悪化する。中国の思惑通り東シナ海、南シナ海が制圧されれば、世界経済及び安全保障上も中国の手の内に握られてしまう。
いよいよ、中国千年の夢、世界制覇となる。
台湾有事は、日本の有事でもあり、さらには世界にとっても “ インド太平洋航路が中国に制圧 ” されることは中国の世界制覇を許すことになる。
今回のG7、ドイツ・イタリアが中国マネーで微妙に揺れ動く中でも中国の力による現状変更への包囲網は確認された。
小国・台湾されど台湾、世界が二分する激動の中、自由主義陣営の砦となった。
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