G7 VS  中国

世界,日本,雑記

Vol.2-6.17-520   G7  VS 中国
2021.6.17

G7サミットが終了した。

民主主義陣営の結束が明確に示されたG7だった。

対中国、対ロシアという対極にあるイデオロギーに対し、団結力が問われたG7。足並みの乱れが懸念されたが、対中国の人権と覇権主義という各国が共有する価値観の問題でもあって、強く協調した。

特に喫緊の課題に示した強い意思だ。
1、台湾海峡の平和と安定を重要視、両岸問題の平和的解決
2、人権や基本的自由を、新疆ウイグル自治区に求め、香港の高度な自由を尊重するよう求めた
3、東・南シナ海での力による現状変更と、一方的な試みに強く反対することを鮮明にした

ドイツ、イタリア、日本も中国との経済的依存度は高い。しかし共通の価値観においては何ら変わることはない。そういうこともあって久しぶりにG7が結束して声明が出せたことはよかった。

日本の経済界もG7が対中国で一枚岩になったことを高く評価した。日本企業にとって市場を失うことへのリスクもあるが、一枚岩になったことで、腹を据えて中国への過度な依存体質の引き下げに覚悟をもって集中できるのではないか。

将来リスクを減らす上でも今こそ果敢に脱中国に挑んでもらいたい。そのことによって安定したサプライチェーンの再構築、先端技術の流出阻止、といったプラス面での影響も期待できる。

最近の中国の動きで注目されるのがデジタル通貨研究である。
2022年発行を目指し、デジタル人民元の実証実験を行おうとしている。そのデジタル通貨に対しても、G7は敏感に反応した。

G7は、民主主義国家として主導権を握るべく、今秋にも中央銀行デジタル通貨が遵守すべき共通原則をつくり、次世代の金融ルールのガイドラインを今年後半には公表する。とした。

中国はデジタル通貨によって、ドル送金停止といった金融制裁をもすり抜けることを目論んでいると思われるが、G7グループは信頼性と流通の利便性で優位に立つことで主導権を握る考えだ。

この戦い、次世代の通貨市場を決定づける重要なものだ。日本も4月から実証実験が始めた。

G7だけでなく、豪・印を含むクワッド。さらにはASEAN、D11と枠を広げて圧倒的シェアで中国の覇権を抑えたい。

日本がリードできれば最高だが、自由主義陣営の「ガンを持たない」激しい戦いが、ワクチン接種が進む中で幕を開けた。

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