独裁に挑んだ26年

世界,日本,雑記

Vol.2-6.25-528  独裁に挑んだ26年
2021.6.25

独裁中国に最後まで立派に戦い見事に散った。

香港・蘋果日報が中国共産党に圧殺されついに休刊に追い込まれた。

国家安全維持法違反により、資産凍結、資金繰りが悪化、社筆は逮捕、完全に手足をもぎ取られ休刊に追い込まれた。

かつて報道天国と呼ばれた香港で、1つの時代をつくったメディア「蘋果日報」が6月24日の紙面をもって、その26年の歴史に終止符を打った。

当日は最後の新聞を買い求める人の行列ができ、最終的には通常の10倍にあたる100万部が売れた。

唯一、共産党を真っ向から批判してきた新聞である。
すでに昨年末に蘋果日報、創業者・黎 智英氏は逮捕され収監されている。 

今回は、編集幹部5人が逮捕され全く動きを止められた。もうここまでやられたらどうすることもできない。幹部は「環境は非常に厳しい。去るか残るかは自分で決めてほしい。すぐに退職してもかまわない」として、蘋果日報の幹部は17日、700人を超える社員にこのような通知を出した。

休暇を取り消して最後まで働くことを決めた社員がいる一方、荷物を段ボールに詰め込んで本社を離れる従業員が相次いでいる。

国際ニュースを担当する幹部らも離職し、同紙英語版も業務停止に追い込まれた。

番組の女性キャスターは「とても残念ですが、これが最後の放送になります」と説明。「道は険しくても、真実を守るため引き続き職務に当たってほしい」と他のメディアにエールを送り、番組を終えた。

離職者が相次ぐ背景には
(1)蘋果日報に留まるリスク
(2)生活のため仕事を見つけなければならない

蘋果日報がなくなれば民主の火は完全に消される。

中国共産党は軍事力と金を持った世界最強の独裁国家となった。
意に沿わない人間はどんな手を使ってでも抹殺する。逮捕理由だけは自由度100%。人物の危険度を咀嚼して刑期を決める。危ないと思われる人間は当然長くなる。改悛がなければ、刑期が切れるころに新たな罪状で再逮捕収監。中国共産党に不可能はない。

外国人に置いても容赦はしない。

日本人を犯罪者にするのは簡単である。
ある日突然、中国人の2人に呼び出されたホテルで見知らぬ人物からかばんを渡され、まもなく乗り込んできた警察当局に拘束される。

カバンには約4キロの覚醒剤が入っており、男性が購入したものとされてしまう。共犯とされた知人2人はさっさと罪を認め、この男性が主犯だと供述させる。

男性は「全てでっち上げで2人の取引に巻き込まれた」と無罪を主張しても後の祭り、頼みの国選弁護士からは罪を認めるよう迫られるというストーリーだ。

ターゲットにされた時点で、逮捕、収監、最悪死刑は確定したも同然だ。

すべて仕組まれその場に警察が、ハイ、待ってましたとばかりに現行犯逮捕。逃げようがない。

我々一般人でも、標的にされたら逃げられない。ましてや裁判は公開されず、裁判過程すら闇の中である。現在も何十人も収監されているようだが、知らぬ間に死刑にされていても何もわからない。恐ろしい国である。こんな国によくも留学や旅行にいけるもんだと感心する。

あれほど世界の金融市場として自由な活動を誇った香港が、1年余りで様変わりに暗黒島に変わってしまった。

有無を言わせず、力づくでやれるのは、中国共産党が人民軍を私兵として自由に動かせるからである。

この、好き勝手の中国共産党、今まで放っておいた世界にも責任はある。14億の経済効果に目がくらみ、少々のことは目をつぶり、中国の安い賃金を利用してきたのは自由主義陣営だ。

気が付いたらサプライチェーンの大半を握られ、中国なしでは身動きが取れない状況を自ら作り上げてしまった。

外国資本により、潤った中国は金にモノを言わせ、一帯一路を始め経済的な弱点を持つ国をターゲットに債務づけで主導権を握り、金と軍事力で抑えこんでいる。果たしていつまで続くかが問題だが、ロシア、韓国、北朝鮮、イラン、ミャンマーなどがタッグを組めばそう簡単には崩れない。

正しく世界は混とんとした中での自由陣営 VS 共産主義陣営に分かれた。

ミャンマーの軍事政権の暴発さえ、世界は鎮静化させられないでいる。背景にあるのは中国、ロシアのミャンマー支援である。

自由陣営がやれるとすれば、まずは自由を奪った香港の金融市場価値を抹殺することではないか。

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