風評被害・福島を救え
Vol.2-8.25-589 風評被害・福島を救え
2021.8.25
「風評被害とは、ある事件・事故・環境汚染・災害が大々的に報 道されることによって、本来『安全』とされる食品・商品・土地を人々が危険視し、消費や観光を やめることによって引き起こされる経済的被害」とある。
安全であるにもかかわらず誰かが危険だと煽っているのだ。
昨日のNHKニュースだ。
「福島第一原発で増え続けるトリチウムなどの放射性物質を含む処理水について、政府はことし4月、国の基準を下回る濃度に薄めたうえで、2年後をめどに海に放出する方針を決定した。
決定を受けて、政府と東京電力は放出の方法について、原発から1キロほどの沖合まで海底トンネルを通して放出する方法での放出を採用する方針を固めた」との報道があった。
いよいよ動きだした。
現時点において福島産の農産物は全く安全であるにもかかわらず、未だに “ 風評被害 ” 苦しんでいる。
どうしてなんだという疑問がある。風評であっても被害を受けているのだから “ 加害者 ” がいるはずだ。
未だに中国、韓国、台湾は福島産の輸入規制をしている。まずは日本人が加害者にならないことだ。日本人自身が大丈夫だと自信をもって福島産を他の生産地と全く同等に消費しなくてどうする。ということだ。
我々国民はWHOや、経済産業省が出している処理水に対する説明をしっかり理解し、国民全員が堂々と “ 大丈夫宣言 ” を世界に発信する力をつけなくては、いつまでたっても福島を、日本を救うことはできない。
「汚染水」とは、福島第一原子力発電所の事故により発生している、高濃度の放射性物質を含んだ水だ。
溶けて固まった燃料デブリを冷やすための水が、燃料デブリに触れ放射性物質を含んだ「汚染水」となる。さらに、地下水や雨水が原子炉建屋・タービン建屋といった建物の中に入り込み、汚染水と混ざり合うことで、新たな汚染水が発生している。
これが現状である。それじゃ「処理水」とはなんだ。
この「汚染水」を、複数の設備で放射性物質の濃度を低減する浄化処理を行い、リスク低減を行った上で、敷地内のタンクに保管している水のこと。
この処理水をさらに、多核種除去設備(ALPS)によって、トリチウムを除く62種類の放射性物質を国の安全基準を満たすまで取り除いたものが、ALPS処理水だ。
どうしても取り除けない「トリチウム」だが、宇宙から降りそそいでいる放射線と大気がまじわることによって常に生成されているもので「水」のかたちで大気中の水蒸気や雨水、海等自然界に存在しているものだ。
従って今までも私たちは「トリチウム」を、日常生活で飲水等を通じて体内に取り込こんでいるのだ。しかし新陳代謝等によって、蓄積・濃縮されることなく体外に出ていくもので飲んでも心配なく過ごしている。その現実を知らなくてはいけない。
世界にある原子力施設では、核分裂等を通じてトリチウムが生成されており、各国が、それぞれの国の規制に基づいて管理されたかたちで、海や大気等に排出していて、日本だけが特別のことをやるわけではない。
さらにだ、国の排出基準の1/40、WHOが示す飲料水の1/7に薄めて放出するのだからハッキリ言って全く心配する必要はない。
韓国も海に放出しているが、日本より高濃度である。韓国のウォルソン原発からは、2016年に約136兆ベクレルが放出されている。事故前の福島第1原発の放出管理量(年間22兆ベクレル)をはるかに超えている。
よほど韓国の方が危険である。
例えば、韓国の食品に対する放射線基準値は1Kgあたり370ベクレル、日本は100ベクレル以下である。この違いをみても韓国よりかなり厳しい基準を設けている。
今回のオリンピックで、日本の食材は汚染されて危ないと、自国から食材を持ち込んで自国選手に提供した。日本の安全な食品をやめ、韓国の放射能の高い食品を選手に与えるとは、まさにブラックユーモアだ。
日本の処理水について、英米はもちろんのこと、IAEA(国際原子力機関)も支持・支援を表明している。
日本人自身がぐらついてはいけない。
上記のことはネット上で簡単に入る情報だ。さらに疑問があれば質問もできるサイトもある。
先ずは、処理水の基本情報を理解し、安全であるという自信をもたなくてはならない。対外的には堂々とデータを示して、世界が今放出している基準と比較してもらえばいいことだ。何も恐れることはない。
一番の恐れは日本人自身が無知、無理解でやみくもに福島産を忌避することだ。
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