アフガン人道支援の是非

世界 日本 雑記

Vol.2-10.11-636  アフガン人道支援の是非
2021.10.11

イスラム思想研究者・飯山陽(あかり)氏の慧眼にはいつも敬服である。

産経新聞に「懸念すべきアフガン人道支援の使途」としてのコラムがあった。

アフガンは今、イスラム原理主義勢力タリバンという武装組織によって実行支配されているのは衆知の事実だ。

飯山氏のコラムにはこんなことが書かれていた。

『茂木外相はアフガニスタンや周辺国に2億ドルの人道支援を行う用意があると表明した。新聞各紙はこれを報じたものの、疑問視したり、問題を提起したりする論評は全くなかった。異様である。』というのだ。

ナイーブな日本人は、人道支援をいえば、ほぼ無意識に納得してしまう傾向がある。何かにつけ政府に文句をつける朝日や毎日新聞が一言も論評しないのも確かに不思議である。

『国連のグレテス事務総長もアフガン支援はタリバン関与なしには不可能だと認めている。こちらがいくら人道支援のつもりでも、それは必ずタリバンの手に渡るのだ。「これはタリバン支援であり、タリバンによるアフガン国民の人権侵害、抑圧、虐殺に加担することを意味するのではないか」という意見があって当然である』(飯山氏)

指摘されれば、確かにおっしゃる通り、当初のタリバンの穏健な姿勢に矛先が鈍ったということがあったにせよ、まったくノーチェックはあり得ないのではないか。花見の費用に延々と追及の手を緩めない朝日・毎日の静かさは不思議である。

逆に朝日、毎日は文化人や専門家を使って支援を積極的にすべきとの方向を一にしている。

『毎日新聞は「タリバンのアフガン」への支援 中村医師の志継ぐには』という記事で元外相の田中真紀子氏と歌手の加藤登紀子氏が人道支援の必要性を強く主張する意見を掲載し、「経済制裁より人道支援を」』とアピールしている。

朝日デジタルは
上智大学教授・東大作氏の『支援しなければアフガンは内戦になりタリバンは中国に接近する』という意見を掲載した。

飯山氏は、「アフガンは一部内戦状態にあり、タリバンは中国との関係を明言している」と朝日の時代遅れを指摘した。

中国は自ら積極的に関与する発言もしている。接近どころか深く関与済みであるにも関わらず、朝日デジタルは相当おかしい。

最後に飯山氏は
『日本は破綻国家や独裁国家にも多額の支援をしているが、常日頃政府批判に熱心な朝日も毎日もこれに関してはほとんど批判しないどころか、むしろどんどん支援しろと後押しする。彼らは日本国民の税金が独裁者の手に渡り人々の抑圧に利用される可能性について、なぜ全く懸念しないのか。私には人道支援という美名のもとに日本国民の支払った税金が独裁国家に投入されるのを、彼らが喜んでいるように見える』と結んでいる。

飯山陽氏の言う通りではないか。文化人を使って発言の正統性を主張するのは朝日の常套手段だ。加藤登紀子氏は過去には左翼活動家の一面もあり、リベラル真紀子氏とはぴったりであろう。

日本総リベラルの様相を呈する中で、孤軍奮闘しているのが保守と自認する産経新聞とその仲間たちだ。

飯山陽(あかり)氏は最近になって新聞や雑誌でよく見るようになった。いつも、イスラム関連の記事の鋭い視点にはハッとさせられる。