極東に嵐の予感

世界,日本,雑記

Vol.2-10.16-641  極東に嵐の予感
2021.10.16

衆議院選挙を前に、国民がインタビューに応える声は、コロナ対策、経済、国民に優しい政治を期待する声はあっても、国の防衛への要望など一切聞かない。

この危機的状況にある日本の周辺。北方領土は実行支配が強化され、尖閣を脅され、竹島も実行支配の中にある。台湾危機が現実味を帯び、中国では反日の動きが再燃、国家の締め付けは、あの悪夢、国家粛清の文化大革命の再来を危惧する動きさえある。しかし、日本の国民からその危機感は一切感じられない。

◆日本
14日午後、国会にて衆議院解散、19日公示、31日投開票と決定された。
「早きこと風の如く」とばかりに解散から投開票までは17日間で、戦後最短の決戦となる。

コロナが落ち着きつつあることも決断の一つだったかもしれない。
しかし、公示の19日も投開票日の31日も仏滅。作家の佐藤優氏は岸田総理の暦を無視したこの合理的主義を反映した決断に危うさを感じるという。

今回の選挙、決して自民党に追風が吹いているわけではない。菅政権の短命、後手に回ったコロナ対策。岸田総理に対する支持率は49%、菅総理発足時の62%と比べてもかなり低い。果たしてこれで勝てるのかという不安もある。万が一負ければ周辺危機に迅速かつ、適切に対応できるかさえわからない。まさに紙一重の選挙である。

頼りは、立憲・生方議員の「拉致被害者死亡発言」などの敵失や、れいわ新選組とのごたごたなどでの点数稼ぎだけではあまりにも心もとない。

安全保障環境は戦後最大の危機とも言える。そんな中での総選挙、結果いかんで日本丸は一気に視界不良に陥る。

<周辺国の混乱と混迷>

◆韓国
※ 文在寅政権、終末の混乱
・最大野党「国民の力」の大統領候補ユン・ソンヨル氏が文在寅政権から受けた懲戒処分を不当として取り消しを求めた裁判で敗訴。
ところが、与党「共に民主党」の対日強硬派大統領候補・李在明氏が都市開発事業をめぐる不正疑惑で検察の捜査対象となり、与野党の有力候補がともに司法の手にかかり、半年後に迫った大統領選は混迷を深めている。

・そんな折、韓国与党の重鎮議員が徴用工問題で司法が日本企業に下した賠償金を韓国政府が代位弁済で解決を図る新提案を示した。早速「日本に譲歩するとは許せない」と反発の声が上がった。判決通り日本企業の資産を現金化すれば、日韓は決定的破滅の道を辿る。かといって裁判の判決を無視することもできない。6か月後にせまった大領領退任。さあ困った、この混乱、対岸の火事では済まされない。

◆中国
ウイグル等の人権侵害はもとより、反日と富裕層の締め付けが始まった。

※文化大革命の再来かと思われる数々の粛清
・人気俳優が靖国神社の写真を掲載しただけで粛清
・人気女優脱税疑惑で50億の罰金
・大物女優、20年前旭日旗をデザインした服を着たことで芸能界抹殺

※貧富格差をなくす「共同富裕」の実現
・高収入者に、「不合理な収入」と認定されれば没収(理由不明)
・国内の富裕層を標的に強引に金を没収する。まるで強盗紛いの強引さ。

※今に始まったことではないが、思想の強要
・英語のテスト禁止
・「習近平思想」が学校教育の必須科目となる

※台湾統一を改めて宣言

※日中の火種となりかねない、「 日本製鉄、中国鉄鋼大手の宝鋼鉄とトヨタ自動車を特許権侵害で提訴」

◆北朝鮮
・度重なるミサイルの発射、「不安定な情勢下で軍備増強は革命の時代的要求で責務」と今後もミサイル発射を続けると警告。

◆ロシア
・プーチン独裁体制へ邁進
・北方領土での軍事訓練など実効支配を強化、
・サイバー攻撃の仕掛け

極東は近年になく不穏な緊張に包まれている。その危機的環境であるにもかかわらず、与野党揃って危機意識は信じられないほど希薄。野党に至っては全くないに等しい。

軍隊を持たない国である。国がなくなるなどの話は想定外のことなのであろう。
何とも平和な国である。

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