混沌の時代

世界 日本 雑記

Vol.2-11.6-662  混沌の時代
2021.11.6

今、世界は実に忙しい。

10月末から11月初めにかけて世界の首脳は目が回るような忙しさである。
ジイは、どこで何があって、何の話で、何がどうなったのかよく理解できない。
世界の首脳たちはこの煩雑で混沌とした世界の中で国家の威信をかけた駆け引きもしなければならない。

ここ10日足らずで起きた世界の動きである。

◆COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約会議)が31日、英北部グラスゴーで開幕した。気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」の目標を達成するため、各国が温室効果ガスの削減できるか。そんな話だ。

議長を務める英国・シャルマ氏は「気温上昇を1.5度に抑えるための最後にして最大の希望」と述べた。2050年温室ガスゼロ目標を掲げたが、中国が2060年、インドが2070年の目標。これでは話にならない。

最大の排出国である中国・習近平国家主席は欠席。英国ジョンソン首相は習近平国家主席と電話会談し、目標を前倒しするよう求めたが確約しなかった。

結局何も進展しない。各国事情がある。その事情は温室効果ガスを削減よりも自国利益優先である。イデオロギーの違いからくる不信感、人類の永遠の課題かもしれない。

◆G20サミットが10月30日及び31日、イタリア・ローマにて開催された。基本的には新型コロナウイルス対策を含む保健、気候変動、開発等の重要課題について議論されたが、米国・バイデン大統領は中国・ロシアへの対抗を念頭に欧州との連携を強化を目的とした。案の定、台湾問題、サイバー攻撃など集中攻撃を回避する意図なのか、中国・習近平国家主席とロシア・プーチン大統領は対面参加を避けた。

笑ってしまうのは、習近平主席が「先進国は、発展途上国のために資金支援をしなければならない」と呼びかけたことだ。

習近平政権の公式見解は、「中国は世界最大の発展途上国である」と言うものだ。宇宙ステーションを作り、宇宙から世界制覇を試みようとする国のどこが発展途上国であろうか。世界の首脳を前によくも言えたものだ。

さらにメタンの排出量を2030年までに20年比で30%削減することで合意したが、ここでも中国は参加を見送った。

今、日本国民はガソリン、灯油の高騰で苦しんでいる。コロナ終息の兆しから、経済回復による世界的石油需要の高まりで原油価格が高騰、原油増産を要請したが、産油国はコロナ感染拡大を懸念し慎重な姿勢を崩さなかった。

◆RCEP(日中韓やASEAN加盟国など15ヵ国が参加する地域的な包括的経済連携)
豪州とニュージーランドが批准手続きを完了し、2022年1月に発効すると発表した。TPPには及ばないものの、参加国のGDPの合計が世界の3割を占める巨大自由貿易圏が誕生する。ここには中国が参加しており、過剰な中国依存にならないか?あるいは恣意的な運用懸念は?等、何かにつけ問題となるのがここでも中国である。

◆EAS(ASEAN加盟国と日米中韓豪印露、ニュージーランドの18ヵ国で構成)
1、新型コロナ対策 2、東シナ海及び南シナ海情勢 3、香港及び新疆ウイグル自治区
4、北朝鮮 5、ミャンマー情勢
などの議題が話されたようだが、今回はオンライン形式で行われた。

前回トランプ氏は一度も出席しなかったが、バイデン大統領が出席し、南シナ海での中国の力による軍事拠点化などを指摘した。すかさず李克強首相からは強く反発した。ここでも米中の応酬。参加国にとっては大国同士の応酬に懸念する声もあるが、世界は米中、すべてこの2カ国の主導権争いの中にある。

それにしても何とも忙しい週間であった。

あの冷戦時代は程よい緊張感と落ち着きがあった。アメリカが世界の警察官としてそれなりに君臨していた。冷戦時代の終結により、アメリカが世界の警察を放棄した時点から、世界は混とんの時代に入ったとジイは感じる。

各国が世界秩序より、国家利益を優先するが故の無秩序。冷戦後、緊張感をなくしたアメリカの無警戒が呼び込んだ中国の台頭。現段階では米国一国では対応できないまでに中国の膨張を許した。14億の経済に目がくらんだ自由主義陣営の油断がツケとして回った来たのだ。

気がつけば、世界のサプライチェーンまで握られてしまった。アメリカ一国で太刀打ちできず、自由主義陣営 VS ロシア・中国の構図で対抗せざるをえなくなったのが現状だ。

冷戦時代とは違い世界第二位の経済力をもつ巨大発展途上国を相手に混沌の時代を迎えた。