自公政権の限界

日本 雑記

Vol.2-12.12-698  自公政権の限界
2021.12.12

自民・公明が連立を組んですでに22年になる。

もう、そんなに経ったのかと感慨深い。22年といえばそれなりの年数だ、強固というよりもう当たり前になったという感じの方が強い。

今回の衆議院選挙でも公明立候補は全員当選した。自民党も単独でも過半数を超え、憲法改正に必要な2/3以上も確保できた。

今更、公明の協力も必要ないのではということになるが、おっとどっこいそうもいかない。今回の衆議院選挙で公明の協力がなければ60人前後の議席を落としていた可能性も指摘されているのだ。

表面上では圧倒しているが、内情は公明の力は大きい。今の時点では公明と縁を切るわけにはいかない。少なくとも憲法改正が成就するまでは難しいのではないか。

逆に公明党も連立を組んでいるが故に、公明党がやりたい政策も政権運営に反映されているという面もあって、持ちつ持たれずのところはある。

今回の衆議院選挙でも公明党の山口代表は、選挙演説ですでに10万円給付を公約するがごとく発信していた。予算財源も明確にするほど自信に満ちた発言の裏には勝利後に約束された既定路線思わせた。

公明党の言う通り、10万円の給付は実現し公明党の力を誇示できたのはいいが、今、その支給方法で揉めている。

自民の発案か、5万円分はクーポンでという方法を公明も了承した手前、本来、全額現金給付を想定していたと、大きな声では言えなくなってしまった。想定外のクレームに忸怩たる思いであろう。

このように、国内問題でのトラブルならいいが、こと国際問題になるとそうはいかない。

戦後、最も厳しいと言われる国際間の緊張は、隣国・中国とアメリカの対立から始まった。中国の経済及び軍備の急激な膨張によって覇権の野望を隠さなくなったことに起因する。

米国と同盟を結ぶ日本は一心同体の環境にある。中国の人権問題、台湾有事、南シナ海の現状変更、北京五輪という問題はすべて中国がらみである。親中の公明党には悩み深き心中であろうが、厳しい判断は連立の解消も視野に入ろう。

憲法しかり、防衛問題しかり、多くの点で合意が難しい。

岸田総理は所信表明演説で、「敵基地攻撃能力」を排除しないとしたことに公明はもろ手を挙げて協力とはならない。まず、ここで足踏みとなる。

公明党・山口代表はこの考えに「昭和31年に提起された古めかしい議論の立て方だ」と述べ、「国民の命と財産を守るため、どのような防衛力、抑止力がふさわしいか、合意を作り出していきたい」とけん制した。

自民党が目指す憲法9条への自衛隊明記に関しても「多くの国民は、現在の自衛隊の活動を理解し支持しており、違憲の存在とはみていません。引き続き慎重に議論してまります。」と反対を表明した。

公明党も20年に及ぶ連立から離脱するメリットはないように思える。しかし、この国際情勢が緊迫度を増す中で、憲法改正、防衛強化、中国との向き合い方に躊躇している時間はない。

日本がアメリカから完全に独立するなら別だが、現実論として無理である。であれば、公明党が現実的な対応に同調できるか否か、できないとすれば、自民党は共闘できる党に協力を求め、強硬突破するより方法はない。

大事なところで公明党に気を使って日本を沈没させるわけにはいかない。

ここ数年の内に起り得る重大な決断に、公明が同調できなければ決裂はやむを得ない。

自民党は強い決意をもって憲法改正と、防衛強化に対峙する必要がある。それほど戦後最大の危機と思って間違いない。

ただ問題は、日本国民にその危機感はない。このギャップを埋めるのには、まず自民党員すべてがこの危機意識を共有し、地道に国民に説明責任を果たす努力が必要である。

でなければ、今後起こり得るかつてない自民の決断に国民は違和感を抱くだけだろう。