ロシア 日本に絶縁状
Vol.3-3.24-800 ロシア 日本に絶縁状
2022.03.24
ロシア外務省は21日、日本と平和条約の締結交渉とロシアが不法占拠する北方領土の元島民の墓参などを目的としたビザなし交流を一時停止すると発表した。
ウクライナ侵攻に関して「日本が一方的に導入した非有効的な対露制限」を考慮した結果だとした。
戦後77年、ジイの感覚として領土交渉が進んだという記憶は1度もない。巧みに期待抱かせ、経済支援や共同経済活動などとして、日本は利用されてきたにすぎない。この度の「絶縁通告」、正直、ああ、これで無駄に遊ばれることはなくなったとほっとした。
これからはロシアの「不法占拠の暴挙」を世界に向け発信し続けるだけでいい。それだけで十分効果はある。いくらロシア人が鬼の心を持っていようが、この先永遠に事あるごとに「不法占拠国家・ロシア」を言われ続ければ決していい気はしない。子子孫孫言い続けようではないか。これなら気も金も使わずできる。バンバンザイだ。
これからは “ ロシア ” ではない。「不法占拠国家・ロシア」である。
長きにわたり日本はまんまと乗せられた、あたかも領土交渉が進むかの幻想を持ったにすぎない。
青山学院大名誉教授・袴田茂樹氏は、ロシアの発表に関し『これらは事実上、既成事実を認めたにすぎない』とコメントしたが、まさしくロシアの通告は以前から何も変わっておらず、改めて交渉中断と言われてもピンとこない。ず~と中断状態であった。
ただ、残念に思うのは元北方領土に住んでいた方たちの「墓参」までが絶たれるとしたら、岸田首相の抗議のごとく「転嫁は極めて不当」と言わねばなるまい。
このロシアの発表が如何にも白々しく聞こえるのは、ここ数年のロシアがとってきた行動にある。領土交渉の存在をなきものとしたものばかりである。
◆2020.7 ロシアは「(自国の)領土の割譲やそれを呼びかける行為は認めない」とする憲法が成立。これを受けて、国後島と色丹島を事実上管轄する行政府のブラセンコ地区長は「われわれの地区の住民は憲法改正に賛成した。島々は永遠にロシアの土地だ」と述べて、北方領土は引き渡さないとする強硬な立場をアピールした。
◆2011.2 北方領土を訪問中のロシアのバサルギン地域発展相は、韓国企業に北方領土での開発プロジェクトへの参加を呼びかけたことを明らかにした。
◆2022.1.8 露軍の極東地域を管轄する東部軍管区が、北方領土と千島列島で高性能地対空ミサイル演習を実施したと発表。
◆2022.1.10 北方領土と千島列島で、1千人超の将兵が参加する大規模演習を行ったと発表。
◆2022.3 ロシアのプーチン大統領は、ロシアが不法占拠する北方領土と千島列島に進出する国内外の企業を対象に、所得税などの各種税を原則的に20年間免除する法案に署名し、発効させた。ロシアは北方領土を事実上の「経済特区」として企業を誘致し、実効支配を強める姿勢を鮮明にした。
このように、日本が制裁を科す前からやりたい放題、明らかに自国領土としての振る舞い。今さら領土交渉中止とはチャンチャラ可笑しい話だ。
これから、一切気を使うことなく思う存分経済制裁をやればいい。以前から北方領土に暮らすロシア人は苦しい生活を強いられていた。日本領になって、日本人並の待遇を受ける方がよほどましだと思っている人も数多くいると聞く。実情はロシアが北方領土に投資を呼びかけなければやっていけない程大変だということだ。
チャンス到来と思考を変えた方がいい。徹底して経済制裁を科し、泣きを入れてくるまでじっくり待つのだ。その時がきても簡単に手を差し伸べる愚を犯してはならない。
今は徹底してウクライナを助けることだ。ウクライナの復興に日本は前面に立つことである。そのことがロシア制裁につながる。さらに日本の支援の素晴らしさを知らしめることだ。ウクライナはそのチャンスをくれたと思えばいい。ウクライナ支援は北方領土奪還に通じると思えば、支援も大きな意味を持つ。
昨夜行われたゼレンスキー大統領の演説はかなり日本の実情を理解しかつ、日本への配慮をにじませた内容だった。その上で大統領は ①制裁の継続 ②国連改革 ③復興支援 を要請した。命を懸けた戦いに報いる、結果を出す真剣な取り組みで臨まなくてはならない。
世界第三位の経済大国が、経済だけでない日本独特の武士道精神を世界に認知させるチャンスでもある。
与野党が互いのミスを攻め合う内戦から脱皮し、世界の精神的リーダーとしてこのチャンスを生かさなくてはならない。
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