濃霧の日韓展望

世界,日本,雑記

Vol.3-4.6-813    濃霧の日韓展望

2022.04.06

月刊Hanada5月号にショッキングな記事があった。

3月に行われた韓国大統領選挙で保守系野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補が当選した。

『2017年に革新系の文在寅(ムン・ジェイン)政権が発足して以来、5年ぶりに保守勢力が政権の座を取り戻した。尹氏は悪化した日韓関係の改善に取り組む姿勢をみせている』

こんな記事で多くの日本人は日韓関係の改善に期待を抱いた。

それが、月刊Hanada5月号に掲載された、朝鮮近現代史研究所所長・松木國俊氏の寄稿文で「頭をガ~ン」と殴られたような気分になった。

タイトルに「尹錫悦 新大統領 実は『反日人士』」日韓関係は好転しない。とあるではないか。

「韓国民はギリギリで最悪の選択を回避した。安全保障政策で日米韓の連携を訴えた尹錫悦氏を大統領に選んだことで、亡国の危機を免れたのだ。」

とタイトルに反し期待を持たせるような書きだしになっている。ところが、読み進んでいくうちにその期待は徐々に削がれ最後は雲散霧消する。

その理由である。

1、今回の大統領選薄氷の差で勝った相手は、超反日の「李在明」氏。国会議員の議席は尹錫悦氏(国民の党)113議席に対し野党・李在明氏(共に民主党)は178議席、完全なるねじれ状態にある。厳しい国会運営が予想され、法案は野党が反対すれば1つも通らないということだ。

そこで「尹錫悦新政権」はどう出るか

①誰もが賛成する無難な政策を打ち出していく

②対立を避けるため「親日的」とみなされる言動を避ける

「共に民主党」だけでなく他の野党を含め国民の大半は「日本は敵性国家だ」と主張する厳しい現状の中、尹錫悦氏は「日本に対して強く出る以外にない」という結論に至る。

韓国の反日の源流はいろいろある。

1、歴代の韓国の政権が自己の求心力を高めるために日本という「敵」を創り、反日教育で日本への「恨み」を国民に植え付けてきた。

2、金大中大統領時代、学校での反日教育が強化された。子供たちは「反日展示室」に連れて行かれ、日本の官憲が拷問する悲鳴入りの場面を見せ「日本人への恐怖と憎悪」を刻み込んだ。

以上のように1980年代以降急激に強まった。

韓国人著述家シンシアリー氏は「生まれたときから『日本は韓国に謝罪と賠償すべきだ』という言葉を見て、聞いて、そしていつの間にか自分で話すようになる。そんな環境で育つのが韓国人です」という。

こうして、韓国人は日本への復讐心に燃えた「立派な大人」へと成長する。というのだ。

松木氏によれば、尹錫悦・新大統領も反日教育で育った世代で、心の中は親日であるはずがない。と断言する。

その理由として、

①天皇誕生日祝賀式典会場に爆弾を投げ込み多数の死傷者を出したテロリスト「尹奉吉」を英雄とみなしている。

②昨年9月11日に「慰安婦記念館」を訪れ、元慰安婦に「私が必ず日本から謝罪を取り付けます」と約束をしている。

③官憲によって強制連行され性奴隷にされたという歴史を「真実」であると疑っていない。

これらは選挙用パフォーマンスとも受け取れるが、かといって親日と見るにはかなり難しい。

問題なのは、日韓関係以上に厳しい経済の破綻にある。

1、経済の混乱である。コロナの影響もあるが上場製造業の40%近くが「ゾンビ企業」と化している

2、不動産価格が高騰、「バブル崩壊」に近づきつつある

3、主力の半導体は中国、台湾に追い上げを食い、自動車産業な脱炭素、自動運転など次世代の開発が見通せない

このように経済は八方塞がり。こうなるともう絶望的である。

尹錫悦・新大統領はどんな暴投を投げて来るか!予想不能という状態である。

日本はどうすればいいのかということだが、特別妙案があるわけではない。冷静に、この混乱の世界情勢を俯瞰し、国土・経済の安全保障上、①日本と正常な関係を保つことの重要性を説くこと ②歴史問題には毅然とした対応を堅持する。間違っても泣き落としに屈し元の木阿弥にならないことだ。

この極東において、自由民主主義国家は韓国と台湾しかない。ここに至っては、韓国の冷静な判断に期待するしかない。

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