次世代の “雄” ナトリウムイオン電池

世界,日本,雑記

Vol.3-5.16-853   次世代の “ 雄 ” ナトリウムイオン電池

2022.05.16

昨日の産経新聞にナトリウムイオン電池の特集記事があった。

それによると、昨年7月に中国が2023年中にナトリウムイオン電池を実用化すると発表した。

ナトリウムイオン電池の実用化は世界初、EV市場が急拡大する中で成功すれば一気にリチウムイオン電池はナトリウムイオン電池に置き換わる。それほどのインパクトを持つ。

2009年に世界で初めて安定的に100回以上の充放電が可能なナトリウムイオン電池の開発に成功した東京理科大の駒場慎一教授は「場合によっては『リチウムはあと5年でおさらば』という状況になるかもしれない」という。

現在の主流はリチウムイオン電池だが、再生可能エネルギーの活用の広がりから大容量の需要が高まり、リチウムをめぐる競争が激化。原料となる炭酸リチウムは価格が最近1年間で5倍以上に跳ね上がった。

リチウムイオン電池の材料となるリチウムの埋蔵量は南米に偏っている。経済安全保障の観点からも問題であった。

そこで注目を集めたのが、リチウム電池と同じ仕組みで、リチウムに代わる原料ナトリウムに目がつけられた。原材料となるナトリウムは海水から取り出すことができ、事実上無尽蔵である。

では、無尽蔵であるナトリウムが何故今まで実用化されなかったのか。難点の一つにリチウムに比べて3倍ほど重いのである。同じ出力を持つナトリウムイオン電池は重くて燃費に影響、扱いも難儀である。

ところがどっこい、駒場氏は一昨年、負極に使う炭素材料に特殊な加工を施すことで、重電容量を大幅に改善。「正極の開発が進めば、容量でリチウムを超えられるかもしれない」というのだ。

さらにナトリウムイオン電池の良いところは、電池内を高速で動けるため、
①充電時間はリチウムイオン電池の半分から1/5ほどに短縮できる可能性がある。
②出力が落ちやすい低温環境にも強い。

という特性を持っている。

現在では研究も進み、電解液から全固体電池へ進み、リチウムの弱点であった低温でもOK、発火の危険性も大幅に低下。

大津市の日本電気硝子は昨年、正極や負極に結晶化ガラスを使い、電池全体を燃えにくい固体材料にした全個体ナトリウムイオン電池の開発に成功したと発表した。

日本の技術力の本領発揮である。

ここしばらく、LEDのような目立った開発はなかったが、今、世界は雪崩を打つようにEVへのシフトが加速している。

軽くて、強くて、燃えにくく、かつ大容量という蓄電池が開発されれば、次世代のEV市場制覇も夢ではない。是非、世界に先駆けて成功してほしい。

日本の場合70%が山岳地帯、しかも小さな国土・日本に資源はない。

経済安全保障が叫ばれる昨今、島国日本で食料をすべて国内で賄うことは不可能である。しかし技術力であれば世界一にもなれる。ここ数年でEVの大勢が決まる。その最大のポイントは蓄電池である。

日本ガンバレ!つい力が入る。

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