台湾人が心配する日本有事
Vol.4-1.5-1087 台湾人が心配する日本有事
2023.01.05
台湾有事はいつ起おこるか!!
日本ではこの話題だ。しかし当の台湾人は台湾よりも “ 日本有事 ” を心配している。
「いったいどういうこと?」と思ってしまう。
㈱アジア市場開発代表・藤重太氏の寄稿文(正論2月号)を読むと、台湾人が見ている驚くべき日本の姿が浮かび上がる。
「台湾有事は心配じゃないの?」という藤重太代表の質問に、「まったく」と答える台湾人がほとんどだという。喫茶店の店員に聞いても「中国とアメリカが決めることだから」とあっけらかんとしている。
ある藤重太代表の友人は
「日本は慌てすぎですよ。台湾人は国民党が来て以来ずっと『有事』でした。武漢肺炎(新型コロナウイルス)も有事。今さら大変だと騒ぐ台湾人はいませんよ」
確かに、毛沢東率いる内戦に敗れて1949年に国民政府を率いて台湾に撤退してきた蒋介石。以来、台湾は国民党に統治され、圧政に苦しんできた。
アメリカ、日本にも国交を断絶され、中国の妨害でWHOなどの国際機関にも加入できず、国交のある国はわずか14ヵ国。それも名も知らない小さな国ばかりだ。過去一度として中国に支配されたことがないにもかかわらず、中国に気遣い台湾を独立国として認めてくれない。この苦しみを味わってきた台湾だ、少々のことで驚かないことがわかった。
特にアメリカと日本がことさら “ 台湾有事 ” と騒ぎ、ここにきて “ 台湾大丈夫? ” と国際社会の注目が集まった。
国際情勢に詳しいある台湾人は
「台湾人は舞い上がってますよ。台湾はずっと国際社会から無視され、孤立していたところ、今や米中冷戦、香港問題、コロナ戦、・・・・・台湾有事で一躍、国際社会の注目の的になっていますから。国際社会にここまで心配され、親切にされてきたことはありません。今の台湾人はチヤホヤされて、心配どころか誇らしいのでしょう」と意外な言葉が返ってきた。
そうか、長い間耐えてきた歴史を背負っていると思うとちょっと切ない。
しかし、苦しみを耐えてきた国は強い。
「犠牲が出ることは望んでませんが、ミサイルが撃ち込まれた方が台湾にとっては好都合かもしれませんね。そうすれば、さらに台湾の独立が加速できる。また、中国共産党の破滅も期待できます。台湾は香港と違い、中国の『国内問題』と一言では片づけられない微妙な地域です。アメリカや世界は、中国のいう『一つの中国論』を認識し尊重はしていますが、中華人民共和国台湾省であるとは認めていまん。・・・もし、中国が台湾にミサイルを撃ったら、その時点で中国の言う『一つの中国論』が崩壊します。国内の紛争でミサイルを使う国はありませんから、その時は中国共産党がなくなる時だと考えてよいと思います。」
どこまでも、冷静で強い国民である。まるで今戦っているウクライナのようだ。
ところで表題にもあった “ 日本有事 ” とはの問題が残る。
ある知日派は「台湾より尖閣が危ない」と語る。
その理由である。
1、台湾にはすでにアメリカのF16戦闘機の整備工場が台中にある。
2、アメリカ本土防衛のための最新鋭のレーダーが台湾北西部の苗栗の山の上にある。
3、世界最新鋭のTSMCの工場とその関連企業がある。
4、世界もそして中国だって台湾に手を出したらどうなるか知っている。
しかしだ、中国・習近平国家主席はメンツがあり引くに引けない。そこで、米中がもっとも無難な落とし所として選ぶのが、無人島で被害がもっとも抑えられる「尖閣」だというのだ。
これが、安倍元総理の言った、「台湾有事は日本有事。日米同盟の有事でもある」という意味だという。
さらに興味深い話をした。
「安倍元総理死去の翌日の7月9日に、台湾全土の政府機関や公立学校で11日に半旗を掲げて『最も深い哀悼と感謝』と表明した。」
「なんで日本では翌日に国全体で半旗を掲げなかったのか」
「なんで国家の英雄を弔うのに国葬をするかで問題になるのか」
台湾の大学教授は
「日本政府の指導力、影響力が問題視されている。憲法改正、緊急事態法の不整備等々・・・『国葬』ひとつスムーズに開催できない。・・・しかも日本人には危機感がない」。まさに日本の弱点を見抜かれている。
台湾の選挙もまだまだ「中国 対 台湾」だ、「台湾 対 台湾」にはまだ時間がかかる。
台湾も心配だが、日本も心配である。
台湾では日本のことを
① 日本の国会議員の秘書や顧問として「中国人スパイ」が暗躍している
② 中国国籍者の日本への帰化申請に多くの国会議員が関与しており、多くの中国人が「偽の日本人になっている」
③ 日本の土地売買では国会議員やその周辺、太陽光発電でも中国と日本の地方自治体や企業が一緒になって推進している
④ 日本のほとんどの議員が、何かしら後ろめたい中国との関係があり、弱みを握られている
⑤ 多くの議員が親中、媚中、恐中で、そんな議員が多すぎて自浄作用を失っている
台湾で流れているニュースらしいが、多くの国会議員が中国の毒牙にすでにやられていることは台湾でも「有名」になっているというのだ。
“ 当たらずも近し ” とはこのことだ。
台湾を心配するより、『日本人洗脳~サイレント・インベージョン ~(中国による静かなる侵略』が深く浸透していることを伺わせる。知らないのは当の日本国民ということか。何とも平和な国である。
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