オリンピック考2

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Vol.1-03 オリンピック考2
2020.01.17

オリンピックで気になったことがある。野球・ソフトボールが復活したことは嬉しい限りだが、ジジイにはなかなかなじみがない種目が出てきたことだ。スケートボードにスポーツクライミングなど。テレビで知り新しいスポーツとの認識はあったが、まさか、オリンピック種目になるとは想像もしなかった。時代の流れじゃのう。

そう、何年か前スノーボードの國母和宏選手が、海外遠征の時、腰パンや不用意発言でバッシングを受けたことを思い出す。その時、なんだ常識のない「ツッパリのバカ者」がやる競技じゃ大したことない。と全く興味がわかなかった。ところがしかしだ、半年ほど前、ある新聞記事で見つけ、急にスケボーに興味をいだくようになった。「堀米雄斗くん」の登場だ。

記事によれば「金髪やタトゥーを入れるなど派手なファッションを好む選手が多い中で、ピアスの穴すらあけていない」という。が、そのことより、雄斗くん曰く「滑りの格好良さが一番大事。東京五輪でメダルを取って、格好いい映像を発表できれば、理想的です」という。物静かで誇張もなくとにかく競技にストイックなのだという。何にも増して、「美しい滑りを見せたい」¨滑りの美学¨への集中。ファッションなど頭の隅にもないなど競技への姿勢がジジイの心の臓を捉えてしまった。

國母君に話を戻せば、案の定というか、「國母、大麻で逮捕」のニュースが入りそんな奴だろうと納得した。ジジイもすべて否定しようとは思わん。どんな格好をしようと常識をわきまえ、言葉も丁寧な人間はいくらでもいる。仕事柄、あるイタリア人を知っているが、頭髪は國母被告以上のアフロヘアー、体中にタトゥーにピアス。一見引いてしまうような出で立ちだが、言葉や仕草・礼儀は日本人以上に丁寧だ。

日本人は日本人のスタイルがある、外国にはその国その国の文化がある。それぞれの文化を尊重することは重要だが、「ちょっと上手けりゃ何でも許される」との思い上がり、悲しいかな國母君には謙虚さのかけらもない。下品な人間の特徴だろう。

「人は見た目が9割」という本がある。顔つき、仕草、目つき、匂い、色、温度、距離等々、第一印象で思い描く人間像、確かに9割に近いような気がする。

「オリンピックはスポーツの祭典」ともいう。どうか人間賛歌にふさわしい人間の闘いであって欲しい。

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