国連・機能不全

世界,日本,,雑記

Vol.1-9.25-255    国連・機能不全
2020.09.25

22日ビデオ上映による一般討論演説が国連総会で始まった。

さすがというか、よくもまあというか、国連の演説で、のっけから名指しで批判するトランプ大統領。トランプ氏のトランプたる所以か。

新型コロナウイルス危機に関し「中国に責任を取らせる」と真っ向から批判、さらに「二酸化炭素の排出量は米国の2倍近い」とウイルスと合わせて中国を強烈に批判した。

一方中国は、新型コロナウイルスを「政治問題化し、汚名を着せることは拒否する」と反発。「いかなる国も世界で自分のやり方を押し通し、覇権を握ることはできない。一国主義は八方塞がりだ」と批判。

さらに「われわれは一貫して多国間主義の実践者であり、国連を中核とする国際体制を断固守る」とし、「国際法を基盤とする国際秩序」の擁護者だと主張。
「法治の厳格な実行を掲げ、各国間の関係と利益は制度やルールによってのみ調整できる」と強調した。

笑ってしまうではないか。
イギリスとの間で50年間に及び、香港の一国2制度を守るとの約束を破り、香港の自由を奪ったのはついこの間のことだ。さらに4年前、南シナ海上に勝手に引いた9段線内を自国領土と主張したことに対し、フィリピンが根拠がないとオランダ・ハーグの仲裁裁判所に提訴した。

ハーグの常設仲裁裁判所は、中国の主張は「法的根拠がなく、国際法に違反する」と判断を下した。

その国際的仲裁裁判所が下した判決を、「紙くず」と言い放ち無視した中国が、『法治の厳格な実行』などとよくもしゃあしゃあと言うものだと、半ば感心してしまった。
『面の皮は城壁より厚く、腹は石炭より黒く生きよ』中国の格言そのままである。

国際社会で生きるためには相当な度胸が必要だろうが、ここまで来ると中国という国の本質を、今さらではあるが根本から見直さなくてはならない。

中国共産党一党独裁を維持するためには、自国民を何千万人も粛清することなど屁とも思わない国であるが、いよいよ国際社会においても、国力・軍事力において世界でトップクラスの実力を身につけた自信からか、腕力で独自路線を切り開く戦略にいよいよ出たかに見える。

石平氏の著書によれば、中国は勝てる相手には決して引くことがない。しかし、負けるとわかればすぐ折れることもあるらしい。中国と闘うには決して引かず徹底的に強気に出る方法がベストである。

嘘も謀略も裏切りも勝つためにはどんな手を使っても中国では悪という認識はない。まず、世界は中国の常識を踏まえた上で戦いに望まなくてはならない。

まだ始まったばかりだ、今後中国豹変、一転し甘言を弄するするかもしれない。しかし、それらはすべて戦略の一つでしかない。あくまでも世界標準を曲げず、国際常識に則った法治の上で事を進めなくてはならない。そこには日本のように、情や忖度、思いやり、手加減など一切いらない。考慮すれば、それを逆手にとられるのオチ、相手が引けば徹底的に叩きのめし、息の根を止めるが中国のやり方である。

日本が中国との戦争で、日本がある街を占領した時、何故、徹底的に皆殺しにしなかったのかと、毛沢東は不思議に思ったそうだ。それが中国の本質であることを肝に銘じることである。そうした結果、中国に恨まれるかと言えば決してそうではない。さすが凄い国だと、逆に相手を褒めるのが中国である。プライドさえない。恐るべき国家だ。

過去を振り返れば歴然だ。イギリスは中国を半植民地にしアヘン戦争で叩きのめし香港を割譲した。にもかかわらず未だかつてイギリスに対し「中国にあやまれ」と言ったようなことを聞いたことがない。

日本のように詫びれば詫びるほどつけこむのが中国の常識。靖国問題も日本をたたく材料に使えると朝日新聞に教えられたからどんどん攻めてくる。

突っ張って無視すればいいだけのことをなぜ、日本は学習しないのか不思議である。

中国と米国の闘いの中でどちらにつくかは考えるまでもない。イデオロギーや国際常識が通じる相手と組まなければ話にならない。日本とアメリカの常識は少なくとも世界の規範の中で生きている。中国とは同じ種族と思われがちだが正反対である。

どちらが良い、悪いではない。同じ価値観で判断できない相手とは端から一緒に生きることは難しいのである。

国際間で決めた司法の判断を、「ただの紙切れ」と破り捨てる国家とは、国際上法治国家と言えるのか。地球上の無法国家である。あたかも世界と同じ舞台に立っているかに見えるだけ、腹の中は地球上のすべてを中国共産党の全体主義に染めるのが夢である。

時の経済成長を自国の実力と錯覚「虎の威を借る狐」のごとしで、9000万人の共産党員の中でもほんの一握りの幹部が経済という虎の威を借りているだけにすぎない。13億の民衆が蜂起したらたちまち中国は雲散霧消の運命をたどる恐怖の中にある。

チベットもウイグル弾圧も、自国13億の民の制圧目的で行っている恐怖政治の一面を持っていることを忘れてはならない。

日本よ、世界よ冷静に地球を俯瞰せよ!今、世界の自由主義陣営のあるべき価値観で固めないと、とんでもない方向にスライスする。

WHOは新型コロナウイルス対応のワクチンさえ世界で共有できない事態だ。世界はアナーキーになりつつある。本来なら、今こそ国際社会は緊急事態宣言をすべきなのである。

ブログランキング・にほんブログ村へ