BAT MAN = 習近平

世界,日本,雑記

Vol.1-10.31-291    BAT MAN = 習近平
2020.10.31

蜜月であった、スウェーデンと中国。
あれほど愛し合った二人が、周近平国家主席をBAT MANと
風刺するほど関係が悪化してしまった。
いったい何があったのか。

WiLL12月号の記事の要約である。

<蜜月の歴史>
◆1950年スウェーデンは、建国したばかりの中国と西側諸国の中で最もはやく国交を」樹立した。毛沢東・周恩来首相の主張を支持。
◆2006年、国王カール16世グスタフと王妃が中国を訪問。盛り上がる友好ムード。
◆2010年、習近平国家副主席が国王と会談
◆2010年、習副主席が訪問中に、浙江吉利控股集団がフォードからボルボを買収。
◆2010年、フレドリック首相が国交樹立60周年を盛大に祝う。
◆2012年、温家宝首相がスウェーデンに「環境問題の研究・産業育成」に1100億円の投資発表。
◆2012年、本命だった、村上春樹氏を抑え中国・莫言氏にノーベル賞授与。
(投資を受ける見返りにアカデミーが文学賞の魂を売り渡したと疑念が報じられた)

ここまでは順風満帆である。ところが、2018年小さな事件が外交問題に発展した。

<事件とは、、、>
◆2018年9月
・中国から訪れた親子3人。チェックイン予定の十数時間前にホステル到着。ロビーで就寝しようとする。
・ホステル側が追加料金を要求するが支払を拒否。
・通報を受けた警察官が退去を命じるが、「泣く、叫ぶ、の大騒ぎ」。警察は強制退去処置。
・中国大使館は「人権無視」の猛批判を展開。スウェーデンへの旅行に警告を発表。外交紛争に発展。

※北欧社会は感情よりルールや、治安が重視される。中国人が宿泊代を素直に払っていれば何の問題もなかった。これにはすでに伏線がある。数年前から中国人のマナーの悪さが国民の中に嫌悪感情がすでに高まっていたのだ。

<2019年のリサーチ>
「同国民の70%が中国に否定的な感情を抱いている」との結果が出ている。

<その理由にあげているのは中国の特異な行動である>
・政府を脅かし、批判者を沈黙させ、メディアに従順を強制させるため金満な経済力を利用している。
・ウイグル人に対する迫害と暴力を抗議すれば脅される。
・ファーウエイを購入しないと脅される。
・駐ストックホルム中国大使のメールでの恫喝。政治家、ジャーナリスト言論人、人権活動家への誹謗中傷は外交官としての品性のかけらもない。
・中共政権を批判する「禁書」を扱った桂民海氏を「狂気」「無知」「反中」と罵倒し一時行方不明となる。
(この対抗措置としてスウェーデンは「国際ペンクラブのスウェーデン支部は桂民海氏に「言論・出版の自由賞」を授与」)

・中国はこれに怒り狂い、桂民海氏を懲役10年の判決をいい渡す。

<これにスウェーデンは>
・国内すべての孔子学院と孔子講堂の閉鎖。
・11の市が姉妹都市関係を解消
・広東省の代表団の訪問を拒否。
・「ウイルスは中国から来ている」とし「習近平ウイルス・アバター」のマンガ掲載

これに中国がまた反発するという、お互い罵声の応酬は止まるところを知らない。

スウェーデンは、中国建国以来の大恩人だった。だが、「井戸を掘った国・国民」を恫喝し、後ろ足で砂をかけた。70年かけて築いた関係は “ 破壊 ” された。

これが現在までの中国とスウェーデンの歴史だ。

価値観が違う歴史を歩んできた国家・国民とはこれほどまでに違うものであろうか。
それとも為政者の俗人的問題であろうか。少なくとも日本は多くの欧米諸国と価値観を同じくしてなお、穏やかな国民性の上に成熟した民主主義を根付かせ、世界でも最も治安の良い国家を作り上げた。

日本は経済第2位の地位を中国に譲ったが、しかし、これからは経済だけでなく民主主義のリーダーとして世界に貢献すべき時代になったのではないか。コロナの対応にしてしかり、日本人の穏やかで忍耐強い人間性はきっと世界を安心させるであろう。

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