量子技術の夢を追え

世界,日本,雑記

Vol.3-02.21-769   量子技術の夢を追え
2022.2.21

“ 量子技術 ” あまり聞き慣れない言葉だが、「量子コンピューター」で何度か耳にしたことがある。

その『量子技術』とは
※ 量子と総称される電子や光子などがミクロの世界で示す特殊な性質を利用した技術。通常の物質では不可能な超高速での処理や通信が可能になる。

ジイは4Gだ5Gすら理解できないのに説明れてもさっぱりわからない。初めて聞く人は “ 漁師 ” さんが何すんだべぇ、などと思っても不思議はない。

その量子を、米英豪の「AUKUS」が昨年12月の初会合でAIやサイバー戦能力とともに量子技術での協力をすでに宣言している。

新聞報道によれば、
「量子技術は一部で実用化にこぎつけつつある。NECなどは1月、株取引に電子暗号通信を利用する実証実験を成功させた。政府の有識者会議は同月、『量子技術イノベーション戦略』の改定を決定し、政府は今年度に補正予算を含め量子関連で約800億円を計上した。」とある。

驚くことなかれ、この量子技術に
米国は2022年予算で1000億円、中国は約1兆円規模をかけて研究拠点整備している。というのだ。

日本も少ないながら800億円の予算計上をしたのはよしとしなければならない。ところが肝心の防衛相が量子関連予算を一切計上していないという。

なんじゃそれ?ということだ。
理由は、「民間技術の軍事転用に配慮」して二の足を踏んでいると言うのだ。

コンピューターもGPSも軍事から発達した技術だ。今じゃ猫も杓子もコンピューターやGPSは日常欠かせないアイテムだ。軍事にも使えるからやめろと言うのか。防衛相の頭は “ 銅線回路 ” のままか?。バカじゃなかろか。

隣の中国が1兆円規模の話をしているこの時代に何を考えているのであろうか。本当に日本のことを真剣に考えているとは思えない。

防衛も軍事、転用されて当然ではないか。

米国防省「国防科学技術委員会」によれば、軍事への応用が期待される分野として
① 量子センサー(超高感度レーダーによる精密な状況把握)
② 量子コンピューター(計算速度が飛躍的に向上)
③ 量子通信(秘匿性が高い)

量子は安定性に難があるようだが、中国は2021年には「量子通信ネットワーク」の実験に成功しているそうだ。

防衛相は、超高感度のレーダーにより、潜水艦の情報収集能力の大幅な向上や水中での位置情報を確認する能力の向上により、複数の水中無人機による偵察、自衛、敵のかく乱などに応用できると想定している。という。

ならば防衛上必要ではないか。なんという過剰な軍事忌避、誰に、どう文句をいわれるのか?まさか、お隣の中国に遠慮しているとすれば、バカもいい加減にしてほしい。相手は相当先に進んでいる。かつ来年度は日本の10倍以上の予算で研究に力を入れようとしている。能天気なことを言っている場合ではない。

ご存知のようにスーパーコンピュー「富岳」は昨年、最新の性能ランキングで4期連続4冠を達成している。将来は当然の如く、量子コンピューターの世界がくる。その開発の意味でも量子研究は避けられない。

誰からの文句に怯えているのか知らないが、文句が来たのなら堂々と何のために開発するのか説明すればいいではないか。

すでに世界第1位と2位の経済大国が開発を鮮明にしているのだ、第3位の日本が何を遠慮するのか。ルールを守って正々堂々量子技術の夢を追えばいい。

日本よ!大丈夫か!ジイはいつも心配する。不可解な日本の姿勢。

日本に今必要なもの、高浜虚子の句のようなことではないか。

“ 去年(こぞ)今年 貫く棒の如きもの ”

この精神が足らない。そう思いませんか。

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