ロシア復讐の塊=北方領土
Vol.4-2.12-1107 ロシア復讐の塊=北方領土
2023.02.12
1904年(明治37年)以来119年、ロシアは今日まで日本を敵として見ている。
日露戦争で敗戦し、世界第二次大戦終了後、不法に北方4島を略奪し、恨みを晴らしたかにみえたが、それでも恨みは晴れなかったのだ。
それもそのはず、1945年、日ソ中立条約に違反して対日参戦し、日本がポツダム宣言を受諾した後、つまり日本の敗戦が決定した後の1945年8月28日から9月5日までの間に、殺戮の限りを尽くし北方四島のすべてを占領したのだ。
火事場泥棒とはこのことである。正々堂々と戦争をして勝ち取った島ではない。盗み取ったもので、恨みが晴れるはずがない。ロシアは、今後も永遠に大国の汚点として世界に語り継がれる “ 泥棒国家 ” の運命を背負った。
戦争が終わり、4島の返還交渉が行われたが、一度奪い取ったものを返すようなロシアではない。
北方領土の日は日露通商交渉で1855年に日本の領土と確認された日が2月7日でその日が北方領土の日に制定された。それ以前もロシアの領土になったことはない。
今回のロシアによるウクライナ侵攻でさらに日本に対して強硬姿勢になった。
ウクライナ側に立った日本への圧力だが、当たり前である。北方領土略奪と全く同じである。侵略して国土を奪おうという国家にどこの国が応援などしよう。
西側と足を揃え制裁に加わったことで、ロシアは日本を “ 敵 ” であると認定した。笑ってしまうが、未だかつて日本を友好国と認めたことがあるのか。平成30年以降、ロシア側に拿捕された漁船が9隻、64人に上る。令和4年にロシア国境警備局による臨検を受けた漁船は延べ366隻と過去最多。令和3年の87隻から4.2倍に急増した。それにしても、日本の島を不法占拠しといて近くで操業している船を臨検するとは恐れ入る。
<ロシアによる主な日本漁船の拿捕>(産経新聞)
◆平成7年9月・・・北海道・稚内市で漁船2隻がロシア警備艇に拿捕、銃撃で1人が負傷
◆平成12年4月・・・北方領土周辺海域で宮城県の漁船がロシア警備艇の銃撃を受け拿捕
◆平成18年8月・・・北方領土周辺海域で、北海道根室市の漁船がロシア警備艇の銃撃を受け、乗組員1人死亡。漁船拿捕。
◆令和2年1月・・・北方領土付近で操業していた根室市の漁船がロシア警備局に拿捕
◆令和3年5月・・・北海道・稚内市沖で、同市の漁船が警告射撃を受け拿捕
友好国が近海を操業していただけで銃撃などするか?この一事をみても完全に敵とみなしている。
納沙布岬から歯舞群島の貝殻島が見えるそうだが、昭和12年珸瑤瑁水道を航行する船の安全のため日本が建設した灯台だが、斜めに傾いている。不法占拠以降、保守管理すらできない。自分の島だと主張するなら修理くらいしたらどうだと思うが。
このように、北方4島の島周辺は今も緊張が続いている。多くの国民にはこの緊張状態の日々が伝わらない。砕氷型巡視船を含む6隻の海上保安庁の巡視船艇が配備されており、ロシア国境警備艇との無言の対峙が続いている。
つい先日も、前森総理が今回のロシア制裁を諌めたが、勘違いも甚だしい。
4島返還など初めからプーチンの頭にはない。いい気分にさせて、取れるものはすべて取る(シベリアへの投資等)だけの話。
ロシアの国際政治学者に言わせれば、ロシアとの付き合いは最低限の付合いで十分だという。日本の技術力はのどから手が出るほど欲しい。ロシアは必ず日本の力が必要になる。 “ お願いに来る ” その日を待つのがいいという。
その通り、我慢強く待つのだ。森氏や鈴木宗男議員のようにプーチンの甘い言葉に満面の笑みを浮かべシッポを振っていくようでは話にならない。
今回のウクライナでロシアの侵略に岸田総理は「われわれは不当な侵略戦争を最も強い言葉で避難する」と言ったのは至極当たり前の対応である。
その後、
・3月7日 ロシアが日本を「非友好国」に指定
・3月21日 ロシア外務省は、平和条約締結交渉を中断すると発表、旧島民のビザなし交流停止、北方領土での経済活動停
・4月22日 2023年1月23日 北方領土周辺での日本漁船の安全操業を定めた漁業協定協議拒否を発表
あるロシアの専門家は「日本が、ウクライナ支援を見直して、ロシア関係の改善に動いても、プーチン体制が続く限り変わる可能性はゼロ」という。
ジイはプーチンが変わっても改善はしないと思う。何故なら北方領土はロシアにとって「対日交渉の切り札」打出の小槌を手放すわけがない。
過去何も変わらなかったように、これからもず~と変わらない。変わるのはその都度一喜一憂する日本の甘い外交だけだ。
これからは無法に取られた島を持つウクライナと協調し、ロシアに “ 泥棒国家 ” の汚名を着せ、 “ 泥棒国家よ!島を返せ ” と永遠に叫び続けることである。
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