経済安全保障
Vol.1-5.28-135 経済安全保障
2020.05.28
ダーバン、、、「「D’urban c’est l’elegance de l’homme moderne.」
アランドロンがかっこよく着こなしたスーツ姿で、上記とサウンドロゴを語ったコマーシャルは最高だった。
あの、レナウンが負債総額138億円を抱え民事再生法の適用を申請した。
今から10年ほど前、中国の繊維会社「山東如意グループ」に買収される話が出た時はショックだったがついに倒産とは。
ジイは日本企業の高い技術がみすみす外国へ流出することへの懸念を持っている。
特に中国に買収されるうわさが出ると日本の企業の支援はないのか?と心配でならなかった。
現在、外為法では武器や原子力、サイバーセキュリティーなど安全保障に絡む企業の買収規制、及び大量破壊兵器や通常兵器の開発・製造等に関連する資機材並びに関連汎用品の輸出やこれらの関連技術の非居住者への提供など、我が国には安全保障輸出管理制度がある。
主に、炭素繊維や数値制御工作機械などある一定以上のスペック・機能を持つ貨物(技術)を輸出(提供)しようとする場合に経済産業大臣の許可を受けなくてはならない。
今でも定期的に起こる外為法事件は、企業が軍事転用できる素材を中国に輸出する事件だ。相当おいしい話を持ちかけられるのだろう、あわよくばという売国奴が後を絶たないのには情けない限りだ。
我が国の安全保障を考えると、特に中国の買収には相当気を付けなくてはならない。
バブル崩壊後徐々に体力を消耗した日本企業が2000年代に入り、買収されるケースが目立つ。
※2004年には老舗工作機械メーカーの池貝が上海電気集団に買収された。
※2009年には家電量販店のラオックスも中国の家電販売最大手、蘇寧電器の傘下に入った。
※2010年にはゴルフクラブの名門「本間ゴルフ」。
パーシモン全盛期に多角化の乗り出し、パーシモンからカーボンやチタンへ切り替えが遅れ2005年に民事再生法の適用を申請、倒産。中国の大手企業が共同出資する持ち株会社であるマーライオンホールディングスに買収された。
※2016年、東芝の『白モノ家電』事業の『東芝ライフスタイル』を537億円で、中国の『美的集団』へ売却。
※2016年、世界最高の液晶技術を持っていた『シャープ株式会社』。3,888億円(株式66%)で電子機器の受託製造サービス(EMS)世界最大手である台湾の鴻海(ホンハイ)に売却。
※2019年12月、1980年代レーザーディスクで市場を席捲したパイオニアがシャープやホンダ、三菱化学の資本を受け入れたがそれでも業績は回復せず、香港のファンドであるベアリング・プライベート・エクイティ・アジアの完全子会社になった。
※2012年に日本の大半のディスプレイメーカー(ソニー・東芝・日立・トヨタ・三洋・エプソン・パナソニックの一部・キヤノン)の液晶部門が統合され、さらに政府系も支援に乗り出し、文字通り「日の丸液晶」として誕生したJDI(ジャパンディスプレイ)も中国資本に買収される可能性が高いという。
このJDI、何とか日本の技術を残そうと頑張った経緯は連日の新聞記事で覚えている。
結局ダメだったのかと思うと残念でならない。
やはり、寄せ集め集団では所詮情熱の熱量が違う。特に政府系が入れば危機意識や意思決定に決定的な遅れが致命的となる。
何とか持ちこたえて欲しいが野獣のような野武士が2、3人いないと無理かもしれない。
今回も危機だ。新型コロナウイルスで、企業によっては弱体化の恐れが指摘されている。こんな時とばかり中国は躊躇なく果敢かつ冷静に買収を試みてくる。
最も注意が必要だ。
尖閣、香港、台湾、この時期になんの考慮もない横行をみれば歴然だ。
和も防衛の一環などと国賓招致などを考えているとすれば大きな間違いである。未だかつてそんな誠意を見せたことなど一度もない。そもそも文化が違うのである。
ハンチントンではないが、近くて遠い国、漢字文化として見間違うことなかれ、似て非なるもの全く違う文明と断定してる。
日本よ、そろそろ中国に対しあいまいな態度はやめようではないか。
経済も大いに大事である。しかし、魂まで売ることはない。新型コロナで日本人は立派に闘っているではないか。
新しい生活常識を取り入れようと模索する中、経済も、中国離れを基軸とする新しい経済常識を喚起すべきである。
来年は1年遅れのオリンピックが開催される。
このチャンスを生かし、経済の復興と改革のスタートとすべきである。
経済安全保障という言葉が新聞にあった。
聞きなれない言葉であるが、日本が沈没しないために頑張り時である。